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そこで今回は、旅行計画の参考に、全国各地にいる日本気象協会のキャスターが、各地域のおすすめ避暑地をリレー形式でご紹介します!
まずは北海道支社から。小玉智由実キャスターが紹介するのは、「釧路」です。
釧路は、北海道の中でも冷涼な気候の地域です。1910年から100年以上続く統計の中で、釧路で2023年までに真夏日が観測されたのは、わずか15日しかありません。そんな涼しい釧路市内中心部のシンボル・幣舞橋は北海道三大名橋の一つで、夕日がきれいなスポットとしても人気です。
釧路の観光地といえば「釧路湿原」。日本最大の湿原で、さまざまな動植物が生息しています。
広大な大地を一望できる展望台がいくつもあり、カヌーなどアクティビティでは涼しさと大自然を体感できます。また、タンチョウといえば冬のイメージがあると思いますが、丹頂鶴自然公園では、どの季節でもタンチョウの姿を見ることができます。
さらに、中心部から車で1時間半の内陸にある阿寒湖も人気観光地の一つです。天然記念物のマリモが有名で、湖に浮かぶ島の施設では巨大なマリモを観察できます。マリモは、お土産して購入することもできますので、ぜひ旅の思い出に持ち帰って、育ててみてください。
釧路は涼しく、真夏日が少ないとご紹介しましたが、阿寒湖では平年の年間真夏日日数が3~4日あるなど、内陸の地域では暑さが厳しくなることもあります。釧路を観光する際は、調節しやすい服装がおすすめです。
東北から神林キャスターが紹介するのは、青森県にある奥入瀬渓流です。
奥入瀬渓流は、十和田湖から流れ出る奥入瀬川が、約14kmにわたって続く、自然が織りなす美しい渓流です。国の特別名勝・天然記念物に指定されており、美しい大自然が訪れる人を迎えてくれます。奥入瀬渓流の特徴は、なんといってもその涼しさ。山のふもととは体感温度が5度前後も違うのです。
そんな奥入瀬渓流のおすすめスポット1つ目は、「銚子大滝」。
迫力ある滝からは、水しぶきがミストのように舞い上がり、涼しさを感じさせてくれます。
奥入瀬渓流のおすすめスポット2つ目は、「阿修羅の流れ」。急流が生み出す流れの音と風が心地よい空間を作り出してくれます。今回ご紹介している動画では、この阿修羅の流れの、聞いているだけで涼しくなるような様子もご紹介していますよ。
中部支社から山口キャスターが紹介するスポットは2つ。まずは岐阜県高山市にある飛騨大鍾乳洞。
飛騨大鍾乳洞は、標高は900メートルの位置にあり、観光鍾乳洞としては、日本一高い場所にあります。一年の平均気温は、12度くらいと夏は絶好の避暑スポットです。飛騨大鍾乳洞の中には「中千本」と呼ばれる、細長いストローと呼ばれる鍾乳石があったり、「ローマの遺跡」「月の世界」「夢の宮殿」と呼ばれる幻想的なスポットもあります。飛騨大鍾乳洞の中は12℃と、かなり涼しいので羽織るものがあると安心ですよ。
次に紹介するのが、静岡県浜松市にある竜ヶ岩洞です。
竜ヶ岩洞は、総延長1000メートルを超える東海地方最大級の観光鍾乳洞で、そのうち400メートルが一般公開されています。一年の平均気温は18度と、夏の暑さを忘れて快適に過ごせそうですね。
竜ヶ岩洞の中には、地底の滝としては日本最大級の規模、落差30メートルの「黄金の大滝」があります。他にもたくさんの見どころのある竜ヶ岩洞、ぜひ訪れてみてください。
関西支社からは、小寺キャスターが、京都市にある下鴨神社を紹介します。
下鴨神社では7月後半になると、境内の冷たい水に足を浸して無病息災を祈る「みたらし祭り」が行われています。この祭、平安時代に、貴族が境内のみたらし池に足を浸し、けがれをはらったのが始まりと言われています。簡単な流れとしては、まずロウソクを受け取って、そのあと冷たい水の中を50メートルほど進んでいきます。そしてロウソクに火を灯し、そのロウソクを供えます。無病息災を祈願したあと、池から上がると、御神水を飲んで、内側からも体を清めていきます。
今年のみたらし祭りは7月19日から7月28日まで、そして時間帯は朝の9時から夜の8時まで、かなり長い時間にわたって行われています。夜にはろうそくに火を灯して幻想的な景色を楽しむことができます。
九州からは白石キャスターが、「久住高原」を紹介します。
久住高原は、大分県から熊本県にまたがる阿蘇くじゅう国立公園にある高原で、標高は1000m近くありますので、夏でも涼しく、快適です。雄大な景色も特徴で、涅槃像が寝た姿によくたとえられる阿蘇五岳も遠くに見えます。久住高原には、牧場やワイナリーなどもあり、高原の夏を楽しむことができます。
そして、九州といえば忘れてはいけないのが温泉。久住高原の近くにはいろんな温泉があり、温泉好きな方も大満足できますよ。
最後に関東からは小野寺キャスターが「大谷資料館」を紹介します。
栃木県宇都宮市にある大谷資料館は、2万平方メートルにもおよぶ地下採掘場跡が見どころの資料館です。地下採掘場跡では、コンサートや演劇が行われたり、映画やドラマ、ミュージックビデオなどの撮影場所ともなっているので、「どこかで見たことある」と感じた人もいるのではないでしょうか。
この動画を撮影していた日、東京では最高気温35度だったのですが、大谷資料館のWEBサイトに載っている館内気温はなんと11度。「上着をご持参ください」との記載がありました。
大谷資料館の近くには、見渡す限りの竹林が広がる、若竹の杜という観光スポットもあるので、ドライブで避暑地巡りをしようと計画している方にもおすすめです。
みなさんも今回ご紹介した避暑スポットを参考にして、今年の夏は、涼しく快適な旅行をお楽しみくださいね。
動画解説:(本社)小野寺那智、(北海道支社)小玉智由実、(東北支社)神林有希、(中部支社)山口菜摘、(関西支社)小寺啓太、(九州支社)白石菜扇