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宵の東から南東の空で、マイナス2.8等からマイナス2.6等の明るさで輝く木星。
22日の夕方から23日の未明にかけて、月齢9から10の上弦過ぎの月に木星が近付きます。明るいふたつの天体が最も接近するのは、東京の場合は22時頃になります。
見頃を迎え、存在感を放つ木星。年明け後もしばらく観測シーズンが続き、2024年3月頃まで美しい姿を眺めることができます。
地球は公転面に対して地軸が約23.4度傾いています。地球が地軸を傾けたまま太陽のまわりを公転しているため、太陽の南中高度(太陽が真南に位置する時の地平線との間の角度)や昼間の時間が変化し、季節の移り変わりがうまれます。
天文学的な意味での満月は、地球を中心にして太陽と月の位置が一直線に並ぶ瞬間を指します。満月は太陽の反対側に位置するため、冬至の頃に最も南中高度が高くなり、夏至の頃の太陽の軌跡をたどります。
2023年の冬至は12月22日。27日の満月は一年で最も天空高く昇る満月といえます。年の瀬のひととき、澄んだ夜空から地上を照らす満月を見上げてみましょう。
年明けの夜空を彩るのは、「しぶんぎ座流星群」。極大時刻は4日18時頃と予測されています。この時間帯はまだ放射点が低いため、放射点の高度が上がる4日と5日未明が観測のチャンスとなります。
しぶんぎ座流星群は極大時刻の前後数時間に活動が集中するという特徴があるため、この時間帯にはすでに流星数が減っている可能性も。下弦過ぎの月明かりの影響もあり、空の暗い場所で観測した場合でも、流星数は1時間あたり10個程度と予想されています。
防寒の準備を万全にして、新年の空をゆったり眺める気持ちで流星を観測してみてはいかがでしょうか。
・参考文献
『アストロガイド 星空年鑑 2023』 アストロアーツ
・参考サイト
国立天文台「ほしぞら情報2023年12月」
国立天文台「ほしぞら情報2024年1月」
国立天文台「暦Wiki 月の南中高度」