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日本で起こるキノコ中毒の例として、とくに多いと言われている「ツキヨタケ」。夏から秋にかけて発生し、とりわけ秋に多く見られます。ブナやイタヤカエデなどの枯れ木に重なり合って発生し、10~20cm程の大きさでヒラタケやシイタケなどと外見が似ています。カサを割ると付け根付近の肉に黒っぽいシミがあることが多いので、注意して見る必要があります。誤って食べてしまうと嘔吐や下痢、腹痛などの消化器系の中毒症状が起こり、痙攣を伴うことがあります。
“日本の毒キノコ中毒御三家”と言われるほど被害報告が多い「カキシメジ」。可食のニセアブラシメジやチャナメツムタケ、シイタケと似ているため注意が必要です。発生時期は秋で、ブナやコナラなどの雑木林や松林の地上に群生します。誤って食べてしまうと頭痛を伴う嘔吐や下痢、腹痛などの症状が現れます。
ツキヨタケ、カキシメジと並ぶ“日本の毒キノコ中毒御三家”のひとつ「クサウラベニタケ」。夏から秋にかけて、ブナ科の広葉樹林やマツとの混生林などの地上に発生します。乾燥時は表面に光沢があり、成熟すると裏側のヒダがピンク色になるのが特徴です。匂いも独特で、粉臭さかったりガスのような臭いがします。
希少性が高く高級品とされるホンシメジや、軒下などで見られるハタケシメジと似ているため間違えてしまう人が多いようです。誤って食べてしまうと嘔吐や下痢、腹痛などの症状が現れます。また、発汗などの中毒症状も現れ、悪化した場合は死亡する例も報告されています。
夏から秋にかけてスギやマツなどの針葉樹の倒木や切り株などに発生する「スギヒラタケ」。大きさが2~7cm程度で形状がヒラタケに似ていますが、色が白く模様がないのが特徴です。かつては食用とされていましたが、現在は食用として推奨されていません。誤って食べてしまうと脱力感やふらつきが起こり、腎臓に疾患のある人を中心に数日後には急性脳症で死に至るケースもあります。
夏から秋にかけてツブラジイ(ブナ科シイ属)などの常緑広葉樹がある地上に発生する「ニセクロハツ」。灰色から黒褐色をしており、名前の通り古くは可食とされていたクロハツによく似ています。ただし、クロハツも現在では有毒種として紹介されていることもあるのでどちらも食べてはいけません。ニセクロハツを食べてしまうと、嘔吐や下痢などの症状が現れ、全身筋肉痛や呼吸困難が起こります。致死率が非常に高い毒キノコとしても有名です。
知っておくべき毒キノコ5選いかがでしたか?今回紹介したもの以外にも、毒キノコは無数に存在します。キノコは管理された観光農園で採取するか、野山で採取する場合は必ず専門家付き添いの下で行ってください。また、以下の4つのポイントについても頭に入れておくと良いでしょう。
・虫が食べてるからといって人間が食べられるわけではない
・香りが良いからといって食べられるわけではない
・毒キノコでも加熱や塩漬けをしたら食べられるというのは間違い
・カラフルなキノコは毒、地味なキノコには毒は無いという通説は間違い