二十四節気は「大暑」を迎えました。「暑気至りつまりたる時節」暑さが極限に達する、という『暦便覧』の意味を実感する夏です。この暑さの中、あの方はどうしていらっしゃるかしら? と気遣いを伝えるのが暑中見舞い。小暑から立秋の前日までが暑中見舞いの時期といわれていますが、今の「大暑」にこそ実感する暑さにお見舞いの気持ちが沸いてきます。お決まりの挨拶を糸口にして、あなたのちょっとした気遣いを伝えてみるのも、夏らしくていいものではありませんか?


ご無沙汰だから、心遣いが嬉しい

昨今ではラインやインスタグラム等で日々発信することが当たり前のように行われています。そんな時に今更暑中見舞いでもないのでは? という思いもあるかもしれません。とはいえ年賀状だけで声を聞いていなかったり、少し疎遠になっているな、と感じる知り合いやお友達があるのではないでしょうか。SNS全盛の今だからこそ、あなたが手を尽くした季節のお便りは受け取った方には嬉しいに違いありません。

≪行間をひろく暑中を見舞はれし≫ 鈴木黎子

≪水茎のかすれ涼しき夏見舞≫ 矢島久栄

はがきの狭い空間には、それほど多くのことばは無いかもしれません。それでも受け取った人の心にホッとした喜びが広がっていくのを感じます。

喜びの顔を想像しながら暑中見舞いを作ってみましょう。出したい人に向けた気持ちを込めて、ちょっとしたアイディアであなたの思いを感じて貰えれば、暑い夏もきっと乗り越えられることでしょう。


今やカラフル材料、新聞紙を使っちゃおう!

はがきのあしらいに「ちぎり絵」はいかがでしょうか? 小学生の頃夏休みに絵日記を描きましたが、あの時の気分を思い出して夏の風物をなにかひとつ、はがきに作ってみませんか?

折り紙や千代紙なんか買ってこなくても大丈夫なんです。毎日配達される新聞や広告、何気なく見てしまってはいませんか? 色どりのきれいな広告や週末の特集記事などでは、一面に大きな写真が掲載されたりとってもカラフル。あとはハサミと糊を用意しましょう。紙を小さくちぎりますからピンセットがあればなおいいですね。

まず、アイデアを練ります。裏紙などでためし描きをしましょう。朝顔、ひまわり、金魚に氷。枝豆にビールも楽しいです。アウトドア派は海や山、入道雲なんかはいかがですか。心楽しくなるようなそんなものがひとつあれば大丈夫です。

さあ、色選びです! 新聞をめくりながら表や裏とみていき、必要な色を選びましょう。字が入ってもまた味があるものになるかもしれません。小さくちぎった紙を筆で点を描くように置いて色合いを確認してみましょう。入れ替えながらイメージを作っていってください。

構想ができたなら、はがきに下絵を描き決めた通りに貼っていきましょう。夢中になっている瞬間はきっと暑さも忘れてしまいます。最後にあなたからのメッセージを書いたらでき上り!

ちぎり絵の暑中見舞い


季節をはがきに閉じ込めよう!

切ったり貼ったりはちょっと大変そう、という方には「押し花」はいかがでしょうか? 花、というとハードルが高くなりますが、道端にある雑草の葉っぱなども、貼り付けてみるとなかなかに味わいがでてくるのが不思議です。刺すような太陽の日射しを浴びても緑濃く存在する草は、たくましい夏の風物となります。

「押し花」に便利なのが幅の広い透明なテープです。適当な大きさに切ってシワができないようにはがきにピッタリと貼るには、少し練習が必要かもしれません。あれこれと貼ってみて自分なりのコツをつかんでください。

もう少しロマンティックに、となればやはりクローバーでしょうか。四つ葉をみつけられたならばそれはラッキー。堂々と押し花にして差し上げましょう。

キッチンからも材料を見つけることができそうです。最近はハーブを使った料理も食卓にのることが多くなり、栽培されている方もいらっしゃるでしょう。香りが食欲の増進につながるハーブを暑中見舞いに、というのもおしゃれな感じがしませんか? ミントやバジル、イタリアンパセリは大きさもちょうどいいようです。小さな文字でハーブ名を書いたら植物図鑑の趣きも出ていいかもしれません。料理名など一言を添えても楽しいですね。

夏のお便りは暑中、残暑と名前は変わっていきますが、相手へ届けたいあなたの気持ちは、きっといつでも大歓迎。あなたらしい自由な発想とことばを見つけていざ、暑中見舞いを出そう!

ハーブの押し花

情報提供元: tenki.jpサプリ
記事名:「 毎日暑いけど…あの人は元気かな? よし、暑中見舞いを出そう!