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身近な火事の原因、一つ目はコンロです。コンロの火を消し忘れて、料理に使った油から炎が出てしまう、という事故がかなり多いようです。
油は水と違って、蒸発したり大きな音を立てて沸騰したりしないので、温度が上がっているのに気づきにくいです。そもそもコンロの火を消し忘れないように注意するのはもちろんのことですが、万が一こうなってしまったらどうすればよいのでしょうか?
まず絶対にやってはいけないのが、水を直接かけて火を消そうとすること。高温の油に水をそそぐと一気に水が蒸発して火柱が上がってしまいます!これはかなり危険・・・!正しい消し方を学んで、時間があるときに練習してみましょう。
鍋から火が出てしまったとき、消火器などがない場合は、まずコンロの火を消して、濡らして軽く絞った大き目のタオルを鍋にかけて火が消えるのを待ちます。タオル一枚だと消火しきれない可能性があるので、上からもう一枚濡らしたタオルをかけて、完全に煙が出なくなるまでそのまま目を離さずに待ってください。
この方法は他に対処する術がないときは有効なのですが、かなり火に近づかなくてはならず、危険を伴います。キッチンで火が起きてしまったときのために、「消火スプレー」という消火グッズがあります。1000円くらいで買えて消火器などよりもお手軽なので、ぜひ検索してみてください!
二つ目はストーブです!石油ストーブ・電気ストーブともに布団やカーテン、衣類などがかぶさって燃えてしまうという事故も多く発生しています。
「いやいや、さすがにストーブに布団被せませんよ~!」と思ったそこのあなた!実は窓を開けて部屋の換気をしようとしたときなどに風でカーテンやシーツやなどがめくれてストーブにかぶさってしまうということが、結構起こっているようです。
窓の近くは寒くなりやすいので、寝るときに暖かくしたい…と思うと布団の近くなどにもストーブを置きたくなる気持ちもわかります。が、できる限りそういった燃えやすいものからは離して置きましょう。洗濯物も同じです。ストーブの近くに干すと温度が上がって乾きやすいのですが、必ずストーブからは離れたところに干してください。カーテンや布団、洋服などの燃えやすいものの近くにストーブを置いていないか、今すぐ要チェックです!
身近な火事の原因、三つ目はコンセントです!コンセントやコードから発火すると聞くと、ドライヤーなどをコンセントに挿しっぱなしにして発熱・発火してしまう事例を想像する方が多いのではないでしょうか。
実はそれだけではないのです。コンセントとプラグのすき間にホコリが溜まって、そこに電気が流れることで発火する、「トラッキング」という現象をご存知でしょうか?これは長い間プラグを差しっぱなしにしている家電などで起こりやすいです。例えば、洗濯機、冷蔵庫、エアコン、テレビ、などなど。気づいたときに、一度電源を切って、コンセントやプラグの周りをきれいに掃除しておきましょう。
再びプラグを挿すときは、金属類などを挟み込まないように注意しましょう。火花が散って発火してしまう恐れもあります。また、コードの劣化や断線も発熱・発火の原因になります!コンセント周りは意外と危険が潜んでいますので、長く挿しっぱなしにしているものこそ、こまめにチェックしてあげてください!
消防庁の調査によると、令和3年に全国で起きた火事は35,222件。なんと15分に1回のペースで起きている計算になります。
・鍋の油の火を消す練習
・消火器具の準備
・ストーブの置き場所確認
・コンセント周りの掃除
と、今日ご紹介したのは今すぐにできることばかりですので、皆さんにもぜひやっていただきたいです。今、お家でこの記事を読んでいる方はちょっと見てみてください。
ストーブの近くに燃えやすいものはありませんか?
コンセントにほこりは溜まっていませんか?
この、ほんの10秒ほどの確認を思い出したときにするだけで、火事の危険性を少し減らすことができます。tenki.jpのアプリでは今いる場所の湿度がすぐにみられますので、湿度が低い日には今一度思い出して確認してみてください!ということで、乾燥するこの季節に僕からの“火の用心”でした!
映像提供:東京消防庁
動画解説:岸本 慎太郎