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今回、山形県新庄市にある防災科学技術研究所 雪氷防災研究センターにご協力いただきました。
この施設、マイナス30℃という、私たちの身近なところよりもかなり低い温度の環境下で、日本の中でも非常に寒くなる地域での雪や氷に関わる現象を再現して、実験するための場所です。(※今回は特別な許可を得て撮影させていただきました。)
マイナス30℃の環境、長時間いると体力的にも厳しい‥!ということで、今回は安全面を考慮して、短時間でできる実験をいくつか行います。
一つ目の実験は「お湯」を使ったものです。ポットから出したばかりの温かいお湯。マイナス30℃の世界でばらまくとどうなるのでしょうか…?
なんと、全て一瞬で雪のようにキラキラと舞ってなくなりました。
※この実験は、専門家の指導のもと行っています。冷え切っていない環境や風の強い環境下では、今回の実験のような結果にならないこともあり危険です。真似はしないでください。
二つ目の実験は「タオル」。濡らしたタオルをぶんぶん回すとどうなるのでしょう?この実験、寒い場所で一度は試したことがある方もいるのではないでしょうか。こちらは、ぶんぶんと回しているうちに徐々に固まってきましたが、なんと、回し続けるよりも「そのまま放置」のほうが固まるという結果になりました。
三つ目の実験は「バナナ」です。実験室に20分置いていたバナナ。カッチカチに凍っていました。(正確には撮影を開始する前の15分の時点でカチカチでした)このバナナで釘を打つことはできるのでしょうか?
なんと、しっかり打つことができました!表面だけでなくて中までしっかり凍っている証拠ですね!
マイナス30℃の世界で3つの実験をしましたが、実験結果のすごさや感動以上に、想像を絶するマイナス30℃の寒さに撮影陣一同驚愕でした。ただ、マイナス30℃の世界は他人事ではなく、日本国内でも観測され得る気温。北海道十勝地方の陸別町では、今月(2023年1月)3日にマイナス30.6℃、5日にマイナス30.4℃を観測しているんです。ちなみに日本の最低気温の記録は、北海道旭川市のマイナス41℃(1902年1月25日に観測)。
まだまだ寒い日が続きます。マイナス30℃まではいかずとも、しっかりと寒さ対策をして、体調にはくれぐれもお気を付けください。
協力:防災科学技術研究所 雪氷防災研究センター 雪氷環境実験室 根本室長
動画解説:安齊 理沙