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まず初めに案内されたのが、貯蔵庫。たくさんのさつまいもが入ったコンテナが積み重なっていました。
実は、収穫されたばかりのさつまいもは、そこまで甘くありません。甘いさつまいもになるためには、さつまいもに含まれるデンプンが糖に変化する『糖化』が大切。この貯蔵庫に1~2ヵ月保存して追熟することによって、『糖化』を促しています。さつまいもの旬は秋なのに、干し芋の旬が12~2月頃の冬となるのは、より甘い干し芋にするための大切なプロセスがあるからなのです。
次は、糖化の進んださつまいもを専用の機械にかけて洗います。
なんとなく手作業で洗うようなイメージがあったのですが、ツヤツヤのさつまいもは専用の機械から次々と出てきました。なんと、1~2時間で洗うさつまいもは500キロから1トン!機械化が必須ですね。
最後に訪れたのが、干し芋の加工場。建物の外まで、さつまいものあま~い香りが立ち込めていました!この場所では、【蒸す→皮をむく→スライスする→干す→パッキング】を行っています。
甘くておいしい干し芋を作るためには、さつまいもの両端を「勿体ないと思わずに」切り落とすことが大切。家庭で作る場合には、皮を厚めに剥くと良いそうです。
干し芋づくりは天日干しをしているイメージがあったのですが、昔に比べて12月も暖かい日が多いため、天日干しではカビが生えてしまうとのことで、乾燥機で7~8時間干しています。
完成した干し芋はA品、B品、切甲(せっこう)にわけられます。切甲は、干し芋の中でも最も甘い部分。ただし希少価値が高いため、茨城県などの産地でしか食べられないのです。つやっつやのA品になるか、少し白みがかっているB品になるかは、加工するまでわかりません。ここが干し芋作りの難しいところ。ただ、後ほどB品の干し芋をいただいたのですが、とっても甘くて美味しかったです!
美味しい干し芋づくりには天気や気温ももちろん大事でしたが、それ以上に、たくさんの方が携わっていて、生産者の皆様の愛情がこもっているんだなと感じた1日でした。
自宅で干し芋作りに挑戦したい方は、しっかり天気と気温、確認してくださいね!
協力:日本農業実践学園 籾山旭太先生
動画解説:工藤佳奈子