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福岡県を代表する祭り「博多どんたく」は、1179(治承3)年に始まったといわれる民俗行事「博多松囃子」が起源といわれ、それ以来800年以上も続く伝統行事です。1879(明治12)年からは「博多どんたく」と呼ばれ、さらに1962(昭和37)年には市民参加の「福岡市民の祭り“博多どんたく港まつり”」となり、2022(令和4)年で61回目を迎えました。毎年5月の3日と4日の2日間、市民がシャモジを叩いて町を練り歩きます。
博多どんたくの「どんたく」は、オランダ語の「Zondag(ぞんたーく)」が語源です。意味は「日曜日・休日」。日本のお祭りなのに、オランダ語が語源となっているなんて、意外ですね。
昭和生まれの人には耳なじみのある「半どん」という言葉にも「どんたく」が使われていて、土曜日が午後から半分だけ休みなので「半分どんたく」、略して「半どん」とよばれるようになったそうです。
「博多どんたく港まつり」公式サイト
毎年8月に高知で行われる「よさこい祭り」。踊り子たちは手に持った鳴子を鳴らしながら、チームごとに演舞を披露します。第1回目は、戦後の市民生活が落ち着きはじめた1954(昭和29)年8月。当時の不況を吹き飛ばし、市民の健康と繁栄を祈願して「よさこい鳴子踊り」が披露されました。その後、祭りの規模はどんどん大きくなり、今では日本各地でも次々とよさこい祭りが催されるようになりました。
土佐弁では「今晩来てください」というとき、「よさこい」といいます。漢字にすると「夜さ来い」。よさこいは元々お座敷などで歌われていたといわれています。高知を代表する民謡「よさこい節」が有名です。今では「よさこい」というと、「夜に来てください」という意味を示すよりも、よさこい祭りのことをよぶ場合のほうが多くなっているように感じます。
残念ながら2022(令和4)年の第69回よさこい祭りは中止となりましたが、10日と11日、規模を縮小した「2022よさこい鳴子踊り特別演舞」が開催され、高知市は両日“熱い”夏となりました。
「よさこい祭り」公式サイト
勇壮な大型ねぶたが町を練り歩く「青森ねぶた祭」。日本を代表する祭りの一つです。角材や針金、糸などで人の形の骨組みをつくり、紙をはって絵をかき、中から明かりをともしたら、ねぶたの完成。1体を何ヵ月もかけてつくります。
ねぶたの起源は定かではありませんが、七夕の灯籠流しの変形なのではといわれています。七夕祭りは奈良時代に中国から伝わりました。それとは別に、津軽地方には古来、精霊送りなどの慣わしがありました。これらが一体化して灯籠となり、時代を重ねて、あのような大きなねぶたになったのではと考えられています。
「ねぶた」という名称は、東北地方の「ねむり流し」という風習がもととなっているといわれています。ねむり流しは、眠気を追い払うために、灯籠などを川や海に流す行事です。この「ねむり」の部分が「ねぶた」に転訛したものと考えられています。
2022(令和4)年の青森ねぶた祭は、自由参加だったハネトを登録制とし、8月2日~7日に行われました。
「青森ねぶた祭」公式サイト