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登山は早朝からスタートすることが多く、朝ごはんを食べなかったり、コンビニのパンを食べる程度で済ませたりしがちですが、これは絶対にNGです。登山はとにかくエネルギーを消費するアクティビティです。登山での消費するカロリーを計算してみると次のようになります。
体重:60kg
Mets:7.3(4.5~9.1kgの荷物を持って山を登る)
登山時間:4時間(240分)
消費カロリー:1,840kcal(7.3メッツ ✕ 60kg ✕ 240分 ✕ 1.05)
4時間のコースで消費するカロリーは1,840kcalにもなり、これはカツ丼の2杯分のカロリーに相当します。朝ごはんをしっかりと食べないと、簡単にエネルギー不足になることが分かってもらえたかと思います。
脂肪をエネルギーとして使うため、登山で消費するカロリーをすべて摂取する必要はありませんが、糖質を摂っておかないと脂肪を燃焼させることもできない可能性があります。朝からしっかりと食べられないという人は、前日に炭水化物を多く摂取して体に糖質を蓄えておきましょう。
【参考】
身体活動のメッツ(METs)表
山登りの消費カロリーの計算
登山は安全を重視するので、どうしても荷物が重くなります。重くなるのはある程度仕方のないことなのですが、必要のないものまで背負うのは避けましょう。例えば下山後の着替えなどは、車や駅のコインロッカーに預けて荷物を軽くしてください。
調理道具などもできれば置いていきましょう。どうしても持っていきたいなら、できるだけ軽量なものを揃えてください。
荷物は本当に必要になるものだけに絞り、あとはバランスよくパッキングをすれば歩きやすさが大きく変わります。ポイントは重たいものほど背中に近づけること、防寒着のように軽くて出番が少ないものを下側に収納することです。
また、左右バランスにも気をつけてください。左右の片方だけが重たくなると、そちら側の足への負担が大きくなりケガにも繋がります。水筒を入れた反対側にモバイルバッテリーを入れるなど、できるだけ左右で重さのバランスが取れるようにパッキングしてください。
初心者にありがちな失敗のひとつが、スタート直後にがんばりすぎて、後半にバテてしまうということ。初めての山だとどれくらいのペースで歩けばいいのかもわからず、他の人に合わせて歩いてしまうのですが、実はそれがオーバーペースだったということはよくあります。
登山をするときには、大きなタンクを頭の中に描いてみてください。このタンクにはエネルギーが詰まっているのですが、早く歩くとタンクのエネルギーは勢いよく減り、ゆっくり歩くとエネルギーもゆっくりと減ります。下山したときに、このタンクにある程度のエネルギーが残っていなくてはいけません。
そのためには、会話を楽しめるくらいのペースで歩く必要があります。歩いていて息が切れるようなら、ペースを落としてもらいましょう。全体のスケジュールが遅れるからといって無理してついていくと、下山する体力がなくなって、もっと迷惑をかけてしまいます。
また50分歩いて10分休憩というリズムで行動するのもおすすめです。休憩の10分で行動食を食べるなどして、タンクにエネルギーを補充するのも忘れないでください。登山は思った以上に汗をかき、体内の水分とミネラルが欠乏していますので、のどが渇いてなくても休憩中に水分と塩分の補給もしておきましょう。
周りに迷惑をかけないために、しっかりとペース配分をして歩くことが重要ですが、本当に迷惑をかけたくないのであれば、登山する前にトレーニングをしておきましょう。自宅の近くに坂道や階段があるなら、そこを長時間繰り返し歩いて持久力を高めてください。
坂や階段がないなら、ゆっくりと走るのでも構いません。大事なのは長時間運動をするということです。スピードは意識しなくてもいいので、まずは30分からスタートして、登山をする日までに1時間くらいは歩かずに走れるようになっておきましょう。
40代以降は筋力も衰えてきますので、スクワットや縄跳びトレーニングがおすすめです。3日に1回もしくは週に2回のペースで筋トレしてください。しっかりと筋肉痛になるくらいの負荷をかけるのがポイントです。
ただし、がんばりすぎて膝などを傷めてしまうといけません。違和感があったらすぐにストップして2-3日安静にしてからトレーニングを再開させましょう。トレーニングは地道な作業ですが、継続すれば必ず登山に活かされます。仲間と楽しく登山するために、コツコツ積み重ねておきましょう。