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『鮭』です。鮭と言っても品種がたくさんあり、実は、その品種によって旬はさまざまであることをご存知でしたか?また生息場所や獲られた時期によって呼び名が変わったりもします。『鮭』の中でも「白鮭」、「銀鮭」と呼ばれる種類は、多くの人が『鮭』と呼ぶもので、これに当たるかと思います。
鮭は回遊魚で、北大西洋などで数年間、回遊したのちに故郷の川に産卵に戻ってきます。日本では東北や北海道の沿岸部などの産卵地が有名で、9月から11月頃にその時期を迎えます。産卵前に水揚げされた鮭は『秋鮭』や『秋味』と呼ばれます。産卵前で身が締まっていて、脂分が少なめになっています。また、川に上ってきた産卵直前の秋鮭が最も美味しいとされています。一方、「銀鮭」は成長が早く、養殖が盛んです。チリや国内では宮城県や鳥取県で養殖されたものが数多く出回っています。本来の旬は8月から10月ですが、養殖魚なので年間を通して販売されており、見かける機会の多い鮭と言えるかもしれません。脂肪分が多く、加工品にもよく使われている種類です。
そして今回、食材として注目するのは、これらの鮭を加工した「塩鮭」です。塩鮭は本来、保存を高めるために始まった加工ですが、熟成された旨味があるのも特徴でした。近年では減塩志向の流れもあり、「定塩製法」と呼ばれる塩水漬けが主流です。塩水の濃度で表記のルールがあり、「甘口」では3%未満、「中辛」が3%〜6%、「辛口」だと6%〜10%未満となっています。生鮭よりも日持ちのする、この「塩鮭」は価格も抑えられており、使いやすい食材と言えるかもしれませんね。
塩鮭を少し水に浸して、塩分を抜く「塩抜き」を行います。塩分がきついものや、気になる場合には、酒とみりんを少し加えた水で塩抜きしてみましょう。こうすることで、塩鮭の塩分をさほど気にすることなく調理ができ、さまざまな料理に活用できますので、覚えておくと便利かと思います。
<材料>
塩鮭(切り身) 3切れ
厚揚げ 1枚(およそ300g)
ねぎ 1本
薄力粉 適量
サラダ油 大さじ1と1/2
水 大さじ2
しょうゆ 大さじ2
みりん 大さじ2
酒 大さじ1
砂糖 大さじ1
<作り方>
1. 分量外の水500cc、酒大さじ2、みりん大さじ1を混ぜ、塩鮭を浸けて、1時間ほどおきます。
2. 塩抜きをした鮭を2cm幅に切り、よく水気を拭き取り、小麦粉をまぶしつけます。
3. フライパンにサラダ油の半量を引いて、中火で熱します。厚揚げを並べ、焼き色がついたら取り出します。
4. 空いたフライパンに残りのサラダ油を引いて、再び中火で熱します。鮭を並べ入れて、両面に焼き色がついたら、3.の厚揚げを戻し入れます。
5. 水、しょうゆ、みりん、酒、砂糖を加えて煮絡めたら出来上がりです。
小口切りにしたわけぎなどを飾っても、見た目にも美味しくなりますよ。
買ってきた塩鮭をそのまま使い、その代わりに調味料はシンプルに。素材の味が楽しめます。また、塩鮭の下に野菜を敷くことで、野菜からの水分は塩鮭の身をふっくらさせ、塩鮭の塩分が野菜の甘さを引き出す相乗効果が!加熱中は別のことができますので、簡単・時短の助かるレシピです。
<材料>
塩鮭(切り身) 4切れ
アボカド 1個
味噌 小さじ1弱
バター 10g
ピザ用チーズ 15g
もやし 適量
<作り方>
1. アボカドは1cm程度の厚さで半月切りにします。
2. アルミホイルを30cm程度広げて、材料の1/4量ずつ、もやし、塩鮭、アボカドの順に中央に置いて、味噌、バター、チーズをのせます。
3. アルミホイルは、手前と奥をきっちりと合わせて折りたたみます。両端は、少し上向きになるように、ねじります。
4. 4切れ分(4つ)を同様にして、準備します。
5. オーブントースターに入れて、15分ほど焼いたら出来上がりです。
巡る季節とともに、美味しいものもたくさん。食卓でも季節を楽しみましょう!
参考
サンキュ!/ベネッセコーポレーション