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洗濯物の生乾き臭を防ぐためには、いくつかの注意点を押さえておく必要があります。いつもの洗濯方法を振り返りながら、必要に応じて洗い方を改善してみましょう。
■1. 洗濯機に衣類を入れすぎない
洗濯機にたくさんの衣類を詰め込むと、洗浄力が低下して一つひとつの衣類の汚れ落ちが悪くなります。洗濯物はこまめに洗うか、あるいは2~3回に分けて洗濯するなどして、一度に大量の衣類を入れすぎないよう注意しましょう。
■2. 目立つ汚れは下洗いする
軽い汚れなら洗濯機だけで落とせますが、ひどい汚れや目立つ汚れは下洗いしてから洗濯機に入れた方が安心です。汚れが目立つ部分に洗剤を直接つけ、衣類の素材に合わせてもみ洗いや押し洗いを行いましょう。
■3. 粉末洗剤はよく溶かして使う
粉末洗剤は冷たい水に入れると完全に溶けず、ダマになって衣類にこびりついてしまうことがあります。洗剤がしっかり溶けないと洗浄力が落ちてしまい、汚れが残って雑菌が繁殖する原因となりますので、粉末洗剤を使うときは40℃くらいのお湯であらかじめよく溶かしてから洗濯機に投入しましょう。溶かす手間を省きたい場合は、溶け残りのリスクが少ない液体洗剤を使うのがおすすめです。
■4. 最後のすすぎに残り湯を使わない
お風呂の残り湯を洗濯に使うと、冷たい水を使うよりも汚れ落ちが良くなるうえ、節水にもなるので一石二鳥です。しかし、お風呂の残り湯は皮脂や垢などで汚れているので、最後のすすぎに使用すると雑菌が繁殖する原因となります。お風呂の残り湯を洗濯に使う場合は、「洗い」や1回目の「すすぎ」のみに留め、仕上げのすすぎには水道水を使うようにしましょう。
生乾きの洗濯物から嫌な臭いがするのは、衣類の表面で菌類が繁殖するためです。菌そのものは自然界のどこにでも存在するもので、人体に害を及ぼす危険性はありません。しかし、洗濯物に残った食べかすや皮脂をエサにして繁殖する際、臭いのもとになる代謝物を生み出します。[注1]
雑菌は高温多湿の環境下を好むため、生乾きのまま長時間放置していると、より嫌な臭いが発生しやすくなります。とくに部屋干しは、外干しに比べて湿気がこもりやすく、短時間でも生乾き臭が発生する可能性がありますので要注意です。
[注1]におい・かおり環境学会誌:日常生活における洗濯衣料の部屋干し臭とその抑制[pdf]
洗濯物の生乾き臭を防ぐには、洗い方だけでなく、干し方にも工夫が必要です。ここでは、洗濯物の生乾き臭を防ぐために実践したい干し方やコツをご紹介します。
■1. 洗濯を終えたらすぐに干す
洗濯機の中に洗い終えた洗濯物を長時間放置していると、内部の湿気によって雑菌が繁殖してしまいます。洗濯を終えたら、時間を置かずにすぐ洗濯物を出し、さっと干すようにしましょう。
■2. 洗濯物は間隔を空けて、なるべく高い位置に干す
洗濯物は密集して干すと空気の循環が悪くなり、水分が飛びにくくなります。洗濯物同士の間隔はできるだけ空け、間に風が通るように干すのがポイントです。また、湿気は低い位置に溜まりやすいので、洗濯物はなるべく高い位置に干すことを意識しましょう。
■3. 空気に触れる面積を大きくする
洗濯物は空気に触れる面積が大きくなればなるほど、早く乾かすことができます。生地がなるべく空気に触れるように干すと、効率よく風を当てることができます。大判のバスタオルは二本の物干し竿やハンガーに渡すように掛ける、厚手のボトムスは洗濯ピンチなどを使って筒状に干すなどして、工夫してください。パーカーや厚手のトップスはフードや脇の部分が乾きにくいので、裾の部分をピンチではさみ、逆さにバンザイするような形で干すとよいでしょう。
■4. エアコンや除湿器を上手に使う
エアコンやサーキュレーターなどを使って人工的に風を送ると、室内の空気が動いて洗濯物にしっかり風を当てることができます。また、部屋干しは室内に湿気がこもりやすいので、除湿器を使って余分な水分を除去するのも効果的です。
洗濯物は生乾きの状態が長時間続くと、臭いのもとになる雑菌が繁殖しやすくなります。雑菌は洗濯物に残った食べかすや皮脂汚れをエサにして繁殖しますので、こまめに洗濯したり、目立つ汚れは下洗いしたりして、できるだけ汚れが残らないように洗うのがポイントです。
また、洗濯物を干すときは風通しと除湿を意識すると、短時間で効率よく乾かすことができます。晴れた日は通気性の良いところで外干しした方が早く乾きますが、雨の日や気温が低い日は最初から部屋干しするのがおすすめです。
外干しか部屋干しか迷ったら、天気予報専門メディア「tenki.jp」で洗濯指数をチェックしてみましょう。その日の天気や予想気温のほか、洗濯物の乾きやすさを確認できます。当日の洗濯はもちろん、洗濯スケジュールを立てたいときにもぜひご活用ください。