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明日10月29日は「十三夜」。中秋の名月「十五夜」から約1か月後、旧暦9月13日にあたります。古来、日本ではこの日にもお月見をする習慣があり、「後(のち)の月」と呼ばれています。「豆名月」「栗名月」ともいわれ、月見団子とともに豆や栗をお供えする風習がありました。月見団子は収穫した米で月に見立ててつくったもので、今年の収穫を感謝し、来年の豊作を祈願する意味合いが込められていたのです。十五夜の月見団子は15個、十三夜は13個お供えするのが定番です。
今年の十三夜は、月のすぐ左上に火星の姿が見られます。今月6日に地球と最接近した火星は、引き続きマイナス2.2等級の明るさをキープ。満月に近い白い月と赤く輝く火星が並ぶ光景は、目を引く美しさになりそうですね。日没後、比較的早い時間から見やすい高さになり、一晩中並んで夜空を巡ります。十三夜の月に彩りを添える火星の輝きを、ぜひ楽しみたいですね。火星が一等星よりも明るい時期は、2021年1月上旬までになります。
同じ月に2回満月がある時に、2回目の満月を「ブルームーン」と呼ぶことがあります。もともとは「ひとつの季節の間に4回満月があるときの3回目の満月」を指す言葉とされていますが、今では「同じ月の2回目の満月」の方が知られていますね。実際に月が青く見えるわけではなく、「once in a blue moon」 (めったにない)という英語の慣用句があるように、ブルームーンは「とてもめずらしい月」という意味になるようです。
10月の1回目の満月は2日でした。31日の満月は2回目になりますので「ブルームーン」に当たります。この日はハロウィンですね。満月に最も近付くのは日付が変わるすこし前。ハロウィンが終わる頃、真夜中に南の空を見上げると、そこにはブルームーンが輝いています。次回は3年先の2023年8月31日です。満月がブルームーンとなるのは19年に7回ほど。2〜3年一度しか見られない、希少な機会といえますね。
11月に入ると年の瀬も間近。本格的な寒さが訪れる前のひと時、澄み切った秋の夜空を見上げてみましょう。
参考サイト
アストロアーツ
国立天文台