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「パラサイト 半地下の家族」は今やハリウッドでも確固たる地位を築いているポン・ジュノ監督作の韓国映画です。現在、この作品のノミネートに注目が集まっているのは、外国語作品賞ではなく、メインの作品賞にノミネートされるのではないか、ということ。
独自の進化を遂げ、今、世界中で注目を集めている韓国映画は、アクション、サスペンススリラーなど、様々なジャンルでヒット作を世に送り出しています。かくいう筆者もポン・ジュノ監督の大ファン。「グエムル-漢江の怪物-」「殺人の追憶」「母なる証明」等々…どの作品も圧倒的な存在感を放ち、注目をしている方も多いのではないでしょうか。
また、彼とタッグを組むことが多い俳優、ソン・ガンホ。お世辞にもイケメン…というタイプではないのですが、シリアスからコメディまでどんな役でもこなす演技力は一度観たら忘れられない韓国を代表する人気俳優のひとりです。「パラサイト 半地下の家族」でも、主人公家族の父親役で出演しています。
今、世界中に広がる格差社会を、鋭く描き出した同作品は、すでに2019年のカンヌ国際映画祭で最高賞のパルム・ドールを受賞しています。同じく2018年にパルム・ドールを受賞した日本映画「万引き家族」も同じテーマを描いていますね。
暗い展開になりがちな社会派作品を、コミカルにテンポよく仕上げ、アッと驚く展開にも注目が集まります。はたして作品賞にノミネートされるかどうか?筆者も目が離せません。
オスカー女優、シャーリーズ・セロン(2003年・主演女優賞受賞)、ニコール・キッドマン(2002年・主演女優賞受賞)、と若手ナンバーワンと名高いマーゴット・ロビー(2017年・主演女優賞ノミネート)、まさに当代きってのハリウッド女優3人の競演が話題の作品「スキャンダル」。米テレビ局で実際に起こったセクハラ問題を描いた作品です。主演のシャーリーズ・セロンは実在の女性キャスターを演じていますが、外見・話し方を徹底的に再現し、主演女優賞ノミネートは確実では、と言われています。
ハラスメントも、世界共通の社会問題。この作品も、どんな社会派エンターテインメント作品に仕上がっているのか楽しみですね。
そして豪華な女優陣の演技合戦にも注目です。
実在の人物を演じるとアカデミー賞を獲りやすい⁉︎と言われています。彼女たちの演技に注目しつつ、観賞したいですね。
2018年のアカデミー賞で数々の部門にノミネートされ、大きな話題となったNetflixオリジナル作品、アルフォンソ・キュアロン(2013年、2018年・監督賞受賞)監督作「Roma」。みごと、外国語映画賞、撮影賞を受賞したのも記憶に新しいところです。とうとう、テレビで観賞できる映画(日本では劇場公開もされました)がアカデミー賞レースに参戦する時代に。今年も巨匠・マーティン・スコセッシ(2006年・監督賞受賞)監督作の「アイリッシュマン」が、作品賞にノミネートされるのでは、と噂されています。出演者も実に豪華で、マフィアの用心棒、フランク・シーランをロバート・デ・ニーロ(1980年・主演男優賞受賞)、全米トラック運転手組合長で現在も行方不明のままのジミー・ホッファをアル・パチーノ(1992年・主演男優賞受賞)が演じています。
1950年代から1970年代頃が舞台、実在の人物2人を中心に、マフィアの世界を描いた伝記映画です。
Netflixは映画・ドラマ共に続々とオリジナル作品を配信しています。マーティン・スコセッシ監督をはじめ、「Roma」のアルフォンソ・キュアロン監督、デヴィッド・フィンチャー監督等々、巨匠たちが続々と制作に参加しています。Netflixに加入している筆者は、毎週新作をチェックするのが楽しみになっています。
映画は、もちろん映画館の大きなスクリーンで観るのがベストですが、今やテレビやパソコン、タブレットで観る時代に変わりつつあるのでしょうか…。
今年のアカデミー賞のNetflix作品に注目です。
アカデミー賞の前哨戦、ゴールデングローブ賞の発表は2020年1月5日(現地時間)です。なんとドラマ部門ではノミネート5作品のうち3作品はNetflixオリジナル作品。こちらも目の離せない賞レースになりそうですね。
そして、第92回アカデミー賞授賞式は2020年2月9日(現地時間)です。ノミネート発表は1月13日(現地時間)。今から楽しみですね。