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シャチはハクジラ亜目マイルカ科。最大速度は時速80kmにも達するとか。海洋生態系の頂点とされていて、体長は大きいものだと10m。体重は10tにも及びます。「海のギャング」とよばれているとおり、捕らえたアザラシやペンギンを跳ね上げたり飛ばしたりして遊んだりすることもあります。
ギャングとよばれていることから、凶暴であるようなイメージのシャチですが、実は家族愛が強く、集団での絆がとても強いといわれています。メス(母親)を中心とした家族や群れで行動し、特に知床では、多いときは400頭近い大集団で行動することもあるそうです。
〈参考:(有)知床ネイチャークルーズ「知床・羅臼の生きもの図鑑」〉
〈参考:NHKスペシャル「知床 シャチ 謎の大集団を追え〉
〈参考:NKK おはよう日本「知床・シャチの集団行動の謎」〉
シャチがよく現れるのは、知床半島の東部にある羅臼のあたりです。羅臼の町から、その東岸にある国後(くなしり)島との距離は、幅がわずか25kmしかありません。この狭い海峡に、春になるとシャチが毎年訪れます。
四方を陸や島で囲まれたオホーツク海には、流氷によって魚類などのエサとなるプランクトンが豊富に運ばれ、さらにこれらをエサとするイルカやクジラ、そしてシャチが訪れ、独特な生態系が築かれています。
オホーツク海のなかでも、特に知床の海では、陸から近いところにシャチなどが回遊し、陸から見えることもしばしば。羅臼を出発する観光船の船長には、漁船や民家から、「シャチがいる」との連絡が入ることもあるそうです。近いときは、陸から1kmほどの距離に見えることもあるというから驚きです。
〈参考:北海道ラボ「海の王者・シャチがもう目の前! 知床・羅臼クルーズの凄さ!!」〉
〈参考:tenki.jpサプリ「北海道で流氷を見ることができる奇跡。それはオホーツク海の環境のおかげ」〉
知床半島の東側にある羅臼港から、根室海峡を運航するクルーズ船に乗ると、シャチをはじめ、クジラやイルカ、ミズナギドリの大群などを間近で見ることができます。運航中に動物を発見すると、名物(?)船長がその都度マイクで知らせてくれ、その生態系や特徴を、弾丸トークで丁寧にガイドしてくれます。
※クルーズ船に乗るには予約が必要です。ホームページで空席を確認してください。
(有) 知床ネイチャークルーズ
6月に見られるクジラ・イルカ類はシャチをはじめ、マッコウクジラ、ミンククジラ、イシイルカなど。野生の生き物なので、100%の確率で会えるとはかぎりませんが、それこそが自然の醍醐味。一生に一度は雄大な知床の海を間近で泳ぐクジラやイルカ、そしてシャチを見てみたいですね。