春の訪れとともに目にするようになった「Happy Easter」──。カラフルな卵や可愛いウサギをモチーフにした限定スィーツやビュッフェ、雑貨……テーマパークのイベントなど、春のイベントとして定着しつつありますね。

日本語では「復活祭」。十字架刑で処刑されたイエス・キリストが3日後に復活したことを祝う日です。

今日は年に一度のイースター。その意味や由来、なぜ、卵にウサギなのか……? 学んでいきましょう。

イースターの意味は……?


イースターは春に行われる移動祝日

クリスマスと同じく、イエス・キリストに関係したお祝いの日、というのは何となく知っているものの、クリスマスに比べると盛り上がりに欠けますね。

その要因のひとつとして、イースターはクリスマスのように日付が決まっていないということがあるかもしれません。

イースターは、

「春分の日の後の最初の満月から数えて最初の日曜日」

と定められており、日本を含め現在多くの国で使われているグレゴリオ暦では、この日は3月22日から4月25日の間になります。

たとえば、2018年は4月1日でしたが、2019年は4月21日、2020年は4月12日、2021年は4月4日となっています。

(東方教会のユリウス暦では今年のイースターは4月28日)


キリスト教では、クリスマス以上に大切な日

また、海外のキリスト教圏では、イースターは一年で最も重要な行事とされています。なぜでしょうか?

およそ2千年前、神の子として、この世に人として生まれたイエス・キリスト。

その最期は弟子であるユダに裏切られ、十字架にかけられ処刑されるという、壮絶なものでした。

しかし、イエス・キリストは3日後に復活するという予言があり、予言通り復活して弟子の前に現れます。

そもそも、神の子であるイエスはなぜ、十字架にかからねばならなかったのでしょう?

聖書では、人間が生まれ持っている、自己中心や傲慢、情欲、神などいないという不信仰……を罪だと言います。つまり、人間はすべて「罪人」であり、その罪ゆえに、永遠の滅び(=死)を免れない者でした。神の子であるイエスが十字架に釘付けにされたのは、人間の罪を身代わりとなって償(つぐな)うため、人間が永遠の滅びに堕ちるところを救い上げ、永遠の命へと変えるためでした。

イエス・キリストが「救い主」と呼ばれる由縁(ゆえん)ですね。

しかし、十字架の上で無残な死を遂げたイエス……。

イエスの死と復活はイエスが弟子たちに予言していたものでしたが、イエスの蘇(よみがえ)りを信じた者はいませんでした。それが蘇って弟子の前に現れたことで、イエスは死と罪を克服した、勝利者となったのです。

十字架の意味は……?


グッドフライデーとは?

海外では、バレンタインが終わるとイースターの飾り付けが始まるそうです。

家の中や庭を、イースターエッグやイースターバニー(ウサギ)で可愛く飾り付けます。

イースターの3日前の金曜日を「グッドフライデー」と呼ぶそうです。

復活の3日前、それはつまり……イエスが処刑された日ですね。一説には、これは13日だったとされ、「13日の金曜日」を縁起の悪い日とする理由のひとつとも言われています。

そんな日が、「グッドフライデー」と呼ばれるのは、イエスがすべての人間の罪を償うために十字架の犠牲となり、そのおかげで神の愛がすべての人間に注がれるようになったことから、聖なる日となったようです。

また一説には、「God’s Friday」が転じて「Good Friday」になったとも……。

各地の教会でミサが行われ、人々は復活の日曜日まで、肉類や乳製品などを食べることなく過ごすそうです。

ちなみに、イースターの翌日の月曜日を「イースターマンデー」と呼び、国や地域によって様々な行事が行われるようです。

イースターのシンボル


イースターのシンボルは卵とウサギ!

モアイ像で知られるイースター島。

1722年、オランダ海軍がこの島を発見した日がイースターだったため、「イースター島」という名をつけたそうです。

島の名前になってしまうほど、「イースター」は特別な日なのですね。

最後に、どうしてイースターには卵とウサギなのでしょうか?

クリスマスツリーがクリスマスのシンボル、かぼちゃがハロウィンのシンボルであるように、イースターのシンボルは「イースターエッグ」と「イースターバニー」!

イースターエッグとは、最近ではプラスチックやチョコレートで作られたものが多いのですが、卵そのものを指します。

卵は生命のはじまりの象徴であり、殻のなかにいる時間を経て、殻を割って生まれてくる様子がキリストの復活を表していることから、シンボルとなっています。

イースターバニーはイースターエッグを運んでくるウサギのこと。ウサギが多産であることから、豊穣や繁栄のシンボルとされていることがもとになっているそうです。

クリスマス同様、ほとんどの日本人にとってはイベントに過ぎないイースターですが、その意味を知った上で、イースターを楽しみたいですね。

参照/気になること、知識の泉  イースター休暇、2019年はいつ? グッドフライデーやイースターマンデーとは?

情報提供元: tenki.jpサプリ
記事名:「 今日は、イエス・キリストの復活を祝うイースター!