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特に暖かい日は心が弾んで外出したくなりますが、ちょっと待って! 陽光がまぶしいときだけでなく、曇りの日にも紫外線は降り注いでいるのです。
紫外線対策というと、どうしても肌に注意がいきがちですが、髪の毛も保護しないといけません。さらに「目から日焼けする」という言葉があるように、忘れてはいけないのが目(眼)の紫外線対策です。
そこで今回は、目(眼)を保護するためのサングラス、メガネ、コンタクトレンズ選びのコツなど、意外と知られていないポイントについてご紹介しましょう。
最近「目から日焼けする」という言葉をよく耳にするようになりました。この意味は、
●目(眼)にたくさんの紫外線を浴びる ↓
●脳が紫外線を認知 ↓
●紫外線から体を防御しようとする ↓
●肌の細胞を守るため、メラニン(黒褐色ないし黒色の色素)が生成される ↓
この一連の流れが「目から日焼けする」という言葉のゆえんです。
もちろん、こまめに日焼け止めクリームを肌につける紫外線対策も大切ですが、紫外線量が日に日に増えていくるこの時季は、目(眼)を防御するためにサングラスを活用し、目(眼)をしっかり紫外線から守ってあげるUVケアがとても大切です。
これからの季節は外に出る時、大切な目(眼)を守るためにUVケア機能つきのサングラス、UVカット仕様のメガネ、UVカット仕様のコンタクトを活用しましょう。
●色と紫外線カット性能には関係がない「サングラス」
意外と誤解している人が多いのですが、色と紫外線カットの性能は関係がないのです。つまり、濃い色のサングラスが高いUVカット機能を発揮するわけではなく、そのサングラスにUVカット機能がついているかどうかが、大きなポイントになります。
紫外線カット機能がついたサングラスには、「紫外線透過率」や「紫外線カット率」の表記が必ず記載されているので、購入前に確認しましょう。
☑「UVカット」と書いてあるものは、数値の高いものを選ぼう
☑「紫外線透過率」と書いてあるものは、数値の低いものを選ぼう
●UVカット機能つきメガネを着用しよう
値段が高ければ高いほど目(眼)にはよさそうと思いがちですが、数千円のリーズナブルなUVカットのメガネも最近多く発売されています。そのメガネにUVカット機能がついているか否かの判断は、レンズ加工の基準となる「UV380」や「UV400」が表記されていますので、購入時にはその表記を確認しましょう。
☑「UV380」はレンズを透過する紫外線を約94%カットする効果がある
☑「UV400」は99%以上カットする効果がある
●最近多くなったUVカットのコンタクト
角膜の上にのせているコンタクトレンズの場合、UVカットの効果はUV仕様のサングラスやメガネより高い効果を発揮するという意見もありますが、実際のところ試験などによってその効果は必ずしも証明されていないので注意が必要です。
最近は使い捨てやカラコンなど、コンタクトレンズのバリエーションが増えていますが、UVカット機能をうたった商品も多く発売されていますので、気になる人はいつも使っているコンタクトレンズの箱に「UVカット」と記載されているかどうかをチェックしましょう。
みなさんが普段かけているサングラスは、相手から目の様子が窺えないほど濃い(暗い)色のものではありませんか?
夜間や暗いところでサングラスをかけているときに、前が見えないくらいのものは注意が必要です。
○サングラスは、できるだけ薄めの色を選ぶ
実は、濃い(暗い)色のサングラスをしていると、目(眼)の眼孔が開きがちになり、目(眼)は光をたくさん取り入れようとします。
日中、外に出ているときにその状態が長く続けば続くほど、目(眼)は光を取り入れようとして、同時に紫外線も取り入れてしまうことに……。つまり、紫外線から目(眼)を守る働きと逆行してしまうことになるのです。
最近、そうした誤解が認知されるようになってきたことで、相手から目の状態が窺える、薄めの色のサングラスなどが多く発売され、そうしたサングラスを愛用する人が多くなってきています。
デザインや材質が気に入り、何年も愛用しているお気に入りのサングラスをもっている人は多いですね。でも、そうした人も注意が必要です。
実は、紫外線カット機能は永久的な機能ではないので、長年使っているものは「UVカット」機能が低下している恐れがあります。つまり、サングラスには寿命があるのです。
「UVカットサングラス」の使用目安期間は約5年
気になる人はメガネ店に設置された機器を使って、UVカット率を調べてみるのもひとつの手です。もし、99%を下まわっていたらレンズの交換時期と考えましょう。
目(眼)の日焼けを甘く見ていると、予想外のトラブルを招くことになります。
長時間、陽光の下にいると肌が赤く日焼けしますが、目(眼)も日焼けすると赤く充血してしまいます。そのまま放置していると、ドライアイ(乾燥状態)になったり、異物が発生し目がゴロゴロする、ときには痛みが生じることも。
このようなことを繰り返していると、水晶体が年齢とともに白く濁って視力が低下する病気の「白内障」が発症する原因を作りかねませんし、加齢により網膜の中心部である黄斑に障害が生じ、見ようとするところが見えにくくなる病気「加齢黄斑変性」の発症原因にもなりかねません。
もし、目(眼)が日焼けしてしまったな、と感じた場合は、
●目(眼)を冷やす
●紫外線対策用の目薬をしてケアする
●目をできるだけ閉じで目(眼)を休めるようにする
このような対処をして、ひどい状態にならないように気をつけたいものです。
── この時期はレジャーに適した気持ちのよい日が多くなりますが、夏ほど気温が上がっていないときや、曇りの日も紫外線対策を行いたいもの。紫外線対策を怠っていると、肌に限らず、髪、頭皮、目(眼)に思わぬ日焼けをしてしまいがちです。忘れがちな目(眼)の日焼けトラブルを避けるためにも、サングラス、メガネ、コンタクトレンズを正しく選んでくださいね。