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いつの間にか今年も、街にイルミネーションがきらめく歳末、12月となりました。12月の古名・和風月名は「師走」。師走は「しわす」と読みますが、年の暮れであちこちで僧侶を迎えて仏事を行うため、「師はせ月」となり、「しはす」と言ったのが語源とも言われています。また、万事が為極(しはつる)月だから「しはつる月」、「しはす月」。四季の果てる月、「四極(しはつ)月」という説も。かの折口信夫も師走は「しはす」の転換であるとし、「仕事が終わる」の意味だととなえたそうです。いずれにせよ師走は、慌ただしい12月の雰囲気をよく表している月名と言えそうですね。
ほかにも、氷月、極月、臘月、春待月などの異名も。寒さが次第につのり、冬が深まっていく季節の風情が感じられます。
師走は一年の総決算をする期間でもあり、仕事収めや忘年会、クリスマスなどのイベントも多く、新年に向けての大掃除やお正月の準備など、常にも増してやることがいっぱい。お歳暮を贈ったり、クリスマスカードや年賀状などを出したりと、毎日慌ただしく過ごすうちに、あっという間にひと月たってしまう方も多いのではないでしょうか。
人が集まる機会も多い賑やかなひと月を存分に楽しむなら、早めに計画をたてるが吉。カレンダーに、この日までに年賀状を、この日までにクリスマスプレゼントの買い物を。この日までにお掃除。この日までにおせちの仕込みと、大まかに決めておいて無理なく、つつがなく、家族に協力も頼んで進めていきましょう。
慌ただしく駆け回るうちに過ぎゆく師走。ちょっとひと休みするのに絶好の機会が、「冬至」です。この冬至は一年で一番昼間が短い日で、2018年は12月22日。冬至がゆや冬至かぼちゃをいただいたり、ゆずを入れた湯船につかったり。冬至ならではの過ごし方をぜひ暮らしに取り入れて、ほっとひと息、疲れを癒しましょう。
冬至からは一陽来復。少しずつ昼が長くなるのですが、「冬至、冬中、冬はじめ」と言われるように、寒さはどんどん厳しくなります。風邪やインフルエンザもひきやすい時期ですので、うがいや手洗いをしっかりして、栄養バランスが良く身体を暖めるものを食し、風邪を封じていきたいもの。ウイルス封じには紅茶がいいとも聞きますので、ティーカップにあつあつの紅茶を注ぎ、レモンを浮かべてお茶の時間を愉しむのもいい習慣です。
さてさて、2018年も終わりに近づいてまいりました。平成最後となりますこの師走を、どうぞ健やかに、笑顔でお過ごしください。
来年の師走は、いったいどんな年号で迎えることになるのでしょうか。新たな時代の幕開けは、もうそこまで来てきます。