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そこで今回は基礎代謝に注目して、太りにくいカラダのメカニズムを解説! 基礎代謝が低いとなぜカラダによくないのか、基礎代謝を上げるにはどうしたらいいのか……。そして何より、そもそも基礎代謝とダイエットとの関係とは?
人は呼吸をしたり体温を一定に保ったり、何もしなくても生きるためにエネルギーを使っています。この生命維持活動に必要な最低限の消費エネルギーを基礎代謝と言います。
1日で消費する総エネルギーのうち、基礎代謝が占める割合は約60%(身体活動量・約30%、食事誘発性熱産・約10%)です。このように大きな割合を占めているので、基礎代謝量が多いほど総消費エネルギーも多くなります。
そもそも基礎代謝が上がる = 体によいと言われる理由は、下記のような働きがあります。
●汗をかきやすくなる
●血のめぐりがよくなる
●肝臓や腸など内臓の働きがよくなる
こうした点から、基礎代謝量の増加は余分なものをスムーズに排出するメカニズムがうまく働き、なおかつ総消費エネルギーも増えることに! 結果として健康的で太りにくいカラダになりやすくなるのです。
ところがその基礎代謝量は、成長期の10代をピークに減少していきます。たとえば、暴飲暴食をしているわけではなく、若いころと同じような食生活を続けているのに、なぜか太ってしまう……という理由はここにあります。
人は摂取した食物(栄養)を消化、吸収することでエネルギーに変換し、カラダのさまざまな機能で利用しています。しかし、摂取エネルギーより消費エネルギーが少なければ、あっという間にカロリーオーバーになり、余剰エネルギーは脂肪として蓄積されてしまいます。
だからといって、毎日サラダしか食べないというような極端な食生活を続ければ、代謝は落ちてカラダは少ないエネルギーで活動する省エネ型になってしまい、一時的にはやせても逆にリバウンドしやすくなるという悪循環が起きてしまうのです。
つまり「健康的で太りにくいカラダを目指したい!」と考えるならば、正しい食生活で個々に見合った適切な摂取エネルギーを得て、運動で基礎代謝を上げて、総消費エネルギー量を増やすことが重要になってくるのです。
では、基礎代謝を上げるにはどうしたらよいのでしょうか。
基礎代謝が低下する原因は、年齢とともに筋肉(骨格筋)が減少するからと言われています。筋肉は手足だけでなく、血液を循環させたり内臓を動かしたり、さまざまなところで働いていて、カラダのなかで一番エネルギーを消費しているのが筋肉なのです。こうした筋肉量の変化が現れるのは30歳くらいから。そう考えると、加齢とともに太りやすくなるだけでなく、疲れやすくなったり傷などの回復力が弱くなったりするのも納得ですね。
要は、ある一定の年齢を超えたら筋肉量を維持する努力を日々積み重ねていく……。
これが、基礎代謝量の低下をゆるやかにすることにつながるのです。
ここで確認したいポイントは、カラダのなかでも最も大きな筋肉・太ももについてです。
太ももを鍛えることで、筋肉量は増えやすくなります。スクワットやウォーキング、ジョギングなど下半身強化を意識しながら適度な運動を心がけることが、基礎代謝アップの近道といえますので、夏バテ予防も含め、健康なカラダづくりの参考にしてみてはいかが。