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さて、5月のこの時期に体調が悪かったり、やる気が起きないことを「五月病」と呼びます。新年度がはじまってから環境変化などに対応してきた体と心に少し疲れが見えはじめたとき、さらに思い悩むことなく、元気に乗りきれるコツとして、食事を少し工夫してみるのも有効な方法です。今回は、五月病の言葉の由来、原因、食事などの対処法について調べてみました。
まず、「五月病」とは何のことなのでしょう。
それは、新年度を迎えた4月から学校や職場環境などが変わり、やる気に満ちていたはずが、5月の連休を過ぎたころから急に元気がなくなってしまって、やる気が低下してしまう……。そんな心や体の不調をさします。
言葉の由来は、もともとは大学の新入生が、この時期に急に無気力になる現象から名付けられたようですが、今日では大学生だけでなく、社会人はもちろん、中学生や高校生にも同じような症状が起きているようです。
五月病の原因については、環境変化に対するストレスが主な原因といわれています。
特に新社会人の方は、研修が終わって正式な配属が決まる6月のタイミングで、こうした症状があらわれることもあり、この場合は「六月病」と呼ばれることもありますが、総称して「五月病」にくくられます。
五月病は、真面目な性格の人ほどかかりやすいともいわれています。一方で不規則な食生活、睡眠不足など日ごろの生活習慣が影響を及ぼしていることも。
やる気の低下、出社するのが億劫、勉強をする気が起きない……という人は、もしかしたら「生活態度や習慣を改めて!」という体が欲しているサインなのかもしれません。
さて、五月病かな?と感じた時、どんな対処法が有効なのでしょうか?
もちろん心の病ですから、その人の性格、体質、生活習慣、置かれている環境によって対処法はは違ってきますが、中でも気をつけたいのが食事です。
強いストレスを体や脳が感じると、体に必要な栄養素をより早く消費するともいわれています。つまり、栄養が不足状態に陥ると、その影響によって元気がなくなったり、眠れなくなったり、いろいろなことへの興味関心が薄れる……など、日常的なさまざまなシーンに悪影響が生じることがあるです。
五月病との関係が深いのがセロトニンという神経伝達物質なのですが、ストレスなどによってセロトニンが不足すると、心身の安定に影響を及ぼすといわれています。
このセロトニンを体内で分泌させるには、乳製品や大豆などに多く含まれているトリプトファン、また、ニンニク、鶏肉、レバー、イモ類などに多く含まれているビタミンB6、そして炭水化物が必要といわれています。
セロトニンを分泌するのに役立つ食べ物はたくさんありますが、なかでも身近なバナナは、セロトニンを体内で分泌させる栄養素を摂れる点と、手軽に食べられる点から「五月病によい」といわれています。
ただし、ひとつの食材ばかりを食べ続けるのも「過ぎたるは猶(なお)及ばざるが如し」。かえって体に負担がかかってしまう危険性があるため、主食とおかずを上手に組み合させて、偏りなくいろいろな食材を食べるのがよいようです。
さらに、食べ物に気をつけるだけでなく、適度な運動や、周囲の人とのコミュニケーションをとることも、セロトニンの分泌を促す一助となります。
── 気持ちのよいこの季節。気の合う人と美味しいものを食べに出かけてみるというちょっとしたお出かけも、もしかしたら五月病予防の特効薬になるかもしれませんね。
明日は「五月病かな?と思ったら、早速食べておくべき食材とは?」と題し、ココロのスイッチを入れ直すための有効な食べ物についてご紹介します。