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でも、この時季は日差しとともに気温が急激に短時間で上がることもため、夏の暑さを苦手とする小型犬と散歩には、特に注意が必要です。さらに天気のよい日であれば、室内で小型犬と過ごす時にも適度な冷房を必要とします。
── そこで今回は、室内犬が快適に過ごせる最適な冷房温度について考えてみたいと思います!
犬は基本「寒さに強く、暑さに弱い」動物です。では、具体的にどういった犬種が最も暑さに弱いのでしょうか?
●鼻が低い短鼻犬種
短鼻犬種(ブルドッグ、パグ、シーズー、ボストンテリアなど)はカラダの構造上、呼吸がしにくいため体温調節が苦手といわれています。
●北国生まれの犬種
シベリアンハスキー、シェルティ、チャウチャウなどの犬種は、寒い地域で作られたものなので寒さには強いのですが、日本の暑さには弱いといわれています。
●洋犬の長毛種
チワワ、マルチーズ、プードルなどは、夏場に毛皮をまとっているようなもの。そのため体温調節がとても苦手といわれています。
そのほかにも、脂肪によって体温が高くなりやすい肥満気味の犬や、呼吸による体温調節が難しい犬種、または、体温調節がうまくできず、体に負担をかけてしまいがちな子犬、あわせて老犬や病気で体力のない犬なども夏場の暑さに弱い犬種となります。
上記の犬種に限らず、特に夏場は体調を壊してしまうことがあるので、愛犬の日々の様子を観察することが大切です。
人間は全身から汗を出して体温調節できますが、犬の場合、「鼻」と「足の裏」からしか汗を出せないので体温調節がうまくできませんし、言葉を発せないので、冷房などを適切に活用して飼い主が体調管理してあげることが大切です。
環境省がクールビズで推奨しているのは「冷房時の室温28度」ですね。でも、冷房中の室内にいても熱中症にかかってしまう人はいます。そこで気になるのが犬にとって快適な冷房温度です。人よりもっと暑さに弱い犬にとって、最適な冷房時の適温は何度なのでしょうか?
大体の目安ですが……、
犬が快適に過ごせる気温は22度、湿度は60パーセントとされていますので、おすすめは、冷房時の室温25度〜26度、湿度50パーセント位。これを超えると熱中症にかかりやすくなってしまう……という目安にしましょう。
ただし、ここで気になるのがエアコンの電気代です。
なかには「電気代もかかるし、扇風機だけでいいのでは?」と思われる飼い主さんもいらっしゃいますが、エアコンなしで窓を閉め切った室内は、暑さに弱い室内犬にとっては過酷な状況です。
熱気でむせ返るような空気の空気を循環する扇風機だけではあまり効果がありませんし、最悪の場合、そうした室内に長時間いると死んでしまうことだってあるのです。
そこで、室温25度〜26度、湿度50パーセント位に保てるようにしたいものですが、環境省がクールビズで推奨しているのは「冷房時の室温28度」が気になる方の場合は、エアコンの設定温度を少し高めに設定し、あわせて次のような工夫を取り入れてみましょう。
●室内の空気循環を目的に、扇風機やサーキュレーターを併用
●ラグやマットを、熱気がこもりにくいのフローリングなどの床材に
●遮光カーテンを利用して直射日光と熱気を遮断する
●窓辺に緑を植えたり、鉢植えなどを置いて心地良い室内温度に
ちなみに、電気代を節約するためにはエアコンはつけっぱなしで自動運転にしましょう。電源のオンオフを減らすこともポイントです!
とはいえ、冷房をつけっぱなし……というのも環境面・電気代双方から気になる方も多いことでしょう。そうした人は、次のような工夫を取り入れてみては。
■市販の冷却グッズを活用する
・ワンちゃん用ジェルマット(保冷剤の入ったマット)を活用!
・ペットの体温を下げるための冷却用石やアルミの板を活用!
・散歩時にはクール素材の洋服を!
あわせて、次のような方法もあります。
■凍らせたペットボトルをタオルで包んで、保冷剤として活用!
■飲み水に氷を混ぜて、冷たくしてあげよう!
■冷房機能だけでなく、除湿機能にも気を配ってあげよう!
■直射日光が射しこむ窓辺に、緑のカーテンや打ち水をして室内温度を下げてあげよう!
── 愛犬は家族同様の大切な存在。でも、「暑いよ、どうにかしてよ!」と言葉を発することができません。かわいい愛犬が熱中症にならないよう、エアコンを上手に活用することはもちろん、様々なグッズを活用して、適正な室内温度で快適に夏場を過ごせるようにしてあげてくださいね。