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そんな五月病を防ぐためには食事も大事な要素。いま、気分が乗らないという人は必見です。
通称「五月病」と呼ばれるものは、症状が重くなると「適応障害」や「うつ病」と診断されるケースもあります。無気力、不安、やる気が出ない……といった症状が出てしまうものですが、環境に適応できないことで起こってしまうことが多々あります。五月病を防ぐためには、変化の波にいかに平常心で対応できるかどうかがポイントになるでしょう。
科学的に注目すべきは「セロトニン」という脳内物質です。セロトニンは神経伝達物質のことで、精神を安定させる作用があるといわれています。このセロトニンが分泌されているかどうかによって、五月病など不安定な精神状態になることを防いでくれるとされています。脳内物質であるセロトニンですが、意外にも食事によってもその分泌度合いが変わってくるようなのです。
これさえ食べていれば絶対、五月病にならない……というわけではありませんが、セロトニンを分泌しやすくしてくれる成分を含む食べ物がいくつかあります。ここでは3つの成分を紹介します。
セロトニンを分泌しやすくしてくれる成分を含む食べ物
■トリプトファン:必須アミノ酸の一種。体内では生成できず食べ物から摂取しなければならない成分。日中は脳内でセロトニンに変化、夜は睡眠を促すメラトニンに変化。
主な食べ物…肉や魚、大豆製品など良質なタンパク質を含むもの
■BBBビタミンB6BBB:トリプトファンだけではセロトニンは生成されず、一緒にビタミンB6の力も必要。
主な食べ物…青魚、鶏肉、バナナ、にんにく、しょうが、アボカド、ナッツなど
■炭水化物:トリプトファンを脳内にうまく運んでくれる役割を果たす。
主な食べ物…ご飯やパン。望ましいのは玄米や雑穀入りご飯、またはライ麦や全粒粉パン
このように、いずれかを偏って食べてもセロトニンが生成されるわけではありません。トリプトファン、ビタミンB6、炭水化物をバランスよく食べることが重要です。
食事に気をつけるのはもちろんのことですが、簡単に気持ちを安定させてくれる方法として「ガムを噛む」こともオススメです。ただし、場所や状況に応じて、ガムを噛むのがふさわしくないときもあるので、注意が必要です。許される環境で、少し気分を落ち着かせたいなというときは、ガムを噛んでみましょう。
ガムを噛む動きは、ランニングやウォーキングのように一定の動きで行うリズム運動と同じ効果があるともいわれています。同じリズムを刻むことがセロトニンの生成を助けてくれるのです。よく、スポーツ選手がガムを噛みながらプレーしている姿を見かけますが、あの行為は心拍数を上げすぎず、平常心でプレーできるという効果が期待されているからなのです。
── 五月病の症状のひとつに「食欲の低下」もありますが、そのようになる前に食事を含めた生活環境を整え、自分のリズムをつくることが大事なことでしょう。