- 週間ランキング
地球の内部は、大きく分けて「地殻」「マントル」「核」の3つで構成されています。
●「地殻」は一番外側の部分です
場所によっても厚さが異なりますが、大陸では20~70kmくらい、海の底では4~7kmくらいといわれています。
●「マントル」は地殻の下、約2900kmまでの層です
体積は地球の約83%を占めています。地球の中心部に近くなるほど温度は高く、核の近くでは3000から5000度、地殻に近い部分でも数百度はあります。固体ではありますが、緩やかに対流しています。地殻とマントルの間には部分的に1000度を超えるところもあり、マグマ溜り(だまり)と呼ばれています。
●そして、地球の最も中心部にあるのが「核」です
核はさらに外核と内核があり、外核は液体ですが内核は固体と考えられています。中心付近の温度は5000度から6000度と推定されています。これは太陽の表面の温度と、ほぼ同じくらいの熱さです。
ところで方位磁石は、磁石のN極が北を、S極が南を指すという性質を利用して方位を知ることができます。
ではなぜ、磁石の両極が決まった方向を指すのかというと、地球がある意味大きな磁石だからです。
その仕組みをごく簡単に説明すると、地球の中では鉄をはじめ金属が溶けた液体が、地球の自転によって回転しています。金属は電子を含んでいるため磁場が生まれ地球が磁石のような性質を持つことになるといわれています。
ただ、この理論はまだ完全なものではないようです。昔の地層からは、これまでに何度も磁石のN極とS極が入れかわっていることがわかっていますが、その理由は解決されていないようです。
地球の内部構造を調べる方法としては地震があります。地震波の伝わり方の変化から、地殻とマントル、核の境界や状態などを推測します。また火山のマグマや隕石などから成分を調べたりとさまざまな方法を用いてきました。
1961年にはモホール計画といって、マントルまで穴を掘るという計画もアメリカで行われていました。しかし数百メートル掘ったところで計画は中止となります。その一方で、同じころに人類を月に送るアポロ計画は実現。この対比から、マントルは月より遠いといわれるようになったのです。
2013年から、大規模な地球の採掘調査が行われています。国際深海科学掘削計画というもので、日本の地球深部探査船「ちきゅう」をはじめ、アメリカ、ヨーロッパの掘削船が世界中の海底を調査しています。そこで得られた地質資料から地球の謎に挑戦するという計画です。
この計画の一環として、地球深部探査船「ちきゅう」を用いて、地震や津波が発生するメカニズムを解明するための調査も進められています。
── マントルまで到達するには、月に到達するのと同じくらい、もしくはそれ以上に難しいといわれています。近いようで遠い。「自分のことほどわからない」「男と女は別の生きもの」という比喩に似ている気もします。
ちなみにトリビアとして、地球という言葉が日本に伝わったのは江戸時代。
また、パニック映画を得意とするハリウッドが手がけ、大ヒット作となった映画「ザ・コア/THE CORE」(2003年)は、地球の内部へのイマジネーションがかきたてられる刺激的シーンが続く意欲作です。ご興味のある方はご覧になってみては!