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毎年1月の第2月曜日は成人の日です。「おとなになったことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年を祝いはげます」という趣旨で、法律によって定められた国民の祝日です。
1948年に制定された当時は毎年1月15日、小正月にあたる日が成人の日でしたが、2000年以降はハッピーマンデー法に基づき、1月の第2月曜日が成人の日となりました。
この日は全国各地で20歳を迎えた若い人たちのために成人式が開かれます。2018年の成人の日はそう、今日1月8日ですね。
この成人式は埼玉県蕨市が発祥の地といわれています。1946年11月に、敗戦直後の日本で次代を担う若者に希望を持たせ励ますという狙いで、蕨町 蕨町青年団の主催の「成年式」が開かれました。この時は11月22日から24日の3日間開催されたようです。この催しが全国に広がり、成人式に。
そのため蕨市では現在でも「成人式」ではなく、「成年式」として祝典を実施しています。また、蕨城址公園内には「成年式発祥の地記念像」も建立されています。
「大人になる」ということは、その所属する社会に認められ、構成員として迎え入れられる意味があります。年齢によって成人と未成年をわけるのではなく、それぞれの集団で定められた試練をくぐることで一人前の大人になりました。
こうした通過儀礼は世界各地で古くからさまざまな形で行われてきていて、タトゥーを入れたり、とても重いものを持ち上げたり、世界の成人の儀式を調べていくと、痛みや恐怖に耐えて初めて大人として認められるというような、聞くだけで怖くなるような風習もあります。
そして、意外なことに国内外の景勝地で人気のアトラクションであるバンジージャンプも、その起源をたどっていくと「大人として認められるための通過儀礼」が始まり……という説も残っているのです。
日本の成人の儀式としては、古くは「元服(げんぷく)」がありました。
「元服」は奈良時代からあったとされるもので、男子が11歳から、または16〜17歳くらいに行われていました。「元」という漢字には「頭部」という意味がある通り、子どものころには普通に出していた頭に冠や烏帽子を被り、服装をあらためることで大人の仲間入りを果たすことになったのです。
また、初めに半元服を行い、数年後に本元服を行うといった具合に「元服」は2段階あったともいわれています。髪形や服装をあらためたり、名前を変えたり、公家と武家、身分によっても時代によっても、その具体的な儀式の内容は異なるようです。