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ここ10年の「今年の漢字」は、こんなラインナップです。昨年の第1位は、15万3562票の応募の中から6655票を集めた「金」でしたね。今年はどんな漢字が選ばれるのでしょう。
■2017 ? ■2016 金 ■2015 安
■2014 税 ■2013 輪 ■2012 金
■2011 絆 ■2010 暑 ■2009 新
■2008 変 ■2007 偽
一年を「今年の漢字」として、たった一つの漢字に代表させることができるのは、漢字には具体的なものを示すだけでなく、ことがらを象徴的に表す役割があるからです。
さて、漢字を作る方法には、大きく分けて4つあります。
もっとも古い中国の漢字辞典「説文解字(せつもんかいじ)」に記された方法を紹介しましょう。
まずは「象形(しょうけい)」
これは具体的で分かりやすいですね。丸の中心に点を打った、太陽をかたどった記号が「日」になりました。「月」は三日月をかたどっています。「馬」もそのままです。
もう一つは「指事(しじ)」
「上」の漢字は、もともと横棒の上に点または短い横棒を重ねた形でした。つまり何かを写実的にかたどったものではなく、物事の関係を抽象的に図示したものです。
次は「形声(けいせい)」
へんとつくりで構成された漢字の多くは、「意味のカテゴリを表す部分+音を表す部分」、というふうに作られていることが多く、たとえば「晴」という漢字は、「日=天候に関する部分」+「青=セイという音」という構成です。
また「輪」は、「車=車に関する部分」+「侖=リン」ですから、漢字のつくりが読めればその漢字の音読みは読めることになります。
もう一つは「会意(かいい)」という方法です。
これは「林」「森」が「木」を重ねて使って「木がたくさんあるところ」という意味になるような方法です。このほかにも「日」「月」を二つ組み合わせて「あかるい」という意味を表す「明」、「女」が「子」をいつくしんでいるさまを表す「好」などがあります。
同じ部品を繰り返し使う漢字には、このほかにも「火」を重ねて日の勢いがさかんなさまを表す「炎」(ほのお)、などがあります。
また「耳」を寄せ合ってささやくさまを表した「聶」、あるいは口偏を加えて「囁」(ともにささやく)、「馬」を三つ重ねた「驫」(ひゅう)は、多くの馬が走るようすを意味します。
この会意で作られた漢字は、日本人が作った漢字である「国字」にも多く見られます。
たとえば「風」が「止む」さまを表した「凪」(なぎ)
「毛」を引き抜いて「少なく」する「毟(むしる)」
「身」を整えてうつくしくすることを表す「躾(しつけ)」など。
これらはよく知られたものでしょう。
このように、漢字の構成方法には、遊びのような側面があります。
今年一年の皆さんの気持ちを自分だけの漢字で表現すると、どんな漢字ができるでしょうか。