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世界最大級の本の街、神田神保町。神保町という地名については、江戸時代には旗本、神保氏の屋敷があったことに由来しています。
東京・千代田区の北部に位置するこのエリアには、東西に走る靖国通りと南北に走る白山通りが交差する神保町交差点を中心に、約180店舗の古書店があるといわれています。
医学や建築の専門店があれば、古典文学の専門店もあるという具合に、それぞれのお店ごとに扱っている書籍も異なります。また映画や演劇専門のお店も、江戸時代の和本や浮世絵が豊富にそろっているお店など、あらゆるジャンルの書店が軒を連ねています。中には、日本で最初の西洋解剖医学書の翻訳書『解体新書』の原本も扱われているとか? この街を歩くだけで、あらゆる本にめぐり合えるといっても過言ではありません。
さらに、大手出版社がある一ツ橋が近くにあるほか、神保町にも数多くの出版社があります。まさに本の“本の聖地”です。
神保町の魅力は古本だけではありません。新刊を扱う大手書店も大型の店舗を構えています。しかしやはり神保町。新刊書店でありながらその個性は強いです。
まず、全国にも店舗展開する三省堂書店。この一号店が神保町本店です。約140万冊の書籍が並びます。実はこの三省堂書店も、1881年の創業当時は「古書店」としてスタートしていました。
また書泉グランデは、多様化する趣味に対応し、アイドルや格闘技など、専門書籍がそろっていて、ほかでは入手が困難な書籍も扱っています。特に6階の鉄道フロアは鉄道ファンの聖地ともいわれるほど。書籍や鉄道部品の展示だけでなくグッズの販売も行っています。
すずらん通りの中ほどにある東京堂書店も新刊書店です。ほかの書店とは一味も二味も異なる品ぞろえが特長で、本好きな人にはたまらない書店として知られています。
「岩波文庫」や『広辞苑』で知られる岩波書店も、古書店としてこの地で生まれました。1913年に創業するとその翌年には夏目漱石の『こゝろ』を刊行し、以来活発な出版活動を続けています。
神保町のもう一つの顔ともいえるのが、美味しいお店や素敵なカフェ。国内外から多くの文化人が訪れる神保町だからこそ、和食、洋食、中華と個性豊かなお店がたくさんあります。カレーの激戦区としても名高いですが、カレー以外にも各国の料理が楽しめます。
そのほか近隣には、明治大学をはじめ数々の大学や専門学校がある、日本でも有数の学生街とあって、美味しい食事も驚くほどにリーズナブル。サラリーマンやOLにも人気のお食事スポットです。
神保町では毎年秋には「神田古本まつり」も開催されています。今年2017年も58回目となるイベントが、10月27日から11月5日まで開催され、大勢の人出で賑わいました。
東京メトロ半蔵門線、都営地下鉄三田線、そして新宿線の駅があるほか、JR御茶ノ水駅、さらに少し歩きますが、水道橋駅、神田駅からも徒歩で行けます。
古本屋さんめぐりを楽しんだ後、お気に入りのカフェで読書というのも素敵ですよ。ぜひお出かけください!