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デカフェとは、カフェインを取り除いて限りなくゼロに近付けたカフェインレスコーヒーのこと。すこし前までは、妊娠中の女性や健康志向の人々のためのものといったイメージでしたが、今では誰もが生活シーンに合わせて日常的に取り入れることが当たり前になりつつあります。
アメリカやヨーロッパではすでに数年前から需要が高まっており、コーヒーショップではデカフェメニューのバリエーションが豊富に揃っているとか。日本でも今年に入って、デカフェを楽しめるカフェが急増しています。ブーム到来の予感!
デカフェは試したことがあるけれど、味がいまいち…。そんな経験をした人も多いのではないでしょうか。「カフェインレスコーヒーは美味しくない」は、新たな製法の登場によって過去のものとなったのです。
以前はカフェイン除去のために化学物質が使われることも多く、味のみならず安全性にもネガティヴなイメージがありましたが、現在主流となっているのは「二酸化炭素抽出法」によるカフェイン除去。一定以上の圧力と温度を加えて気体と液体の性質をもつ「超臨界流体」にした二酸化炭素によって、効率的にコーヒー豆からカフェインを抽出します。カフェイン抽出後に、常温・常圧に戻すと二酸化炭素は簡単に取り除けることから安全性が高く、コーヒーの味や香りも損なわないことが、かつての製法との大きな違い。スターバックス コーヒーをはじめ、多くの専門店がこの方法を採用しています。
目覚めの一杯はカフェイン入りコーヒーですっきりリフレッシュ、夕食の後や就寝前のひと時はデカフェでゆっくりリラックス。そんなふうにシーンによってコーヒーを選ぶ楽しみ方が、デカフェによって可能になりました。コーヒーフリークにおすすめなのは、コーヒーを飲み過ぎたと感じる日は、デカフェに切り替えてカフェイン量を調整すること。デカフェという選択肢によって、コーヒーを楽しむシーンに広がりが生まれます。温かい一杯のコーヒーが、秋の夜長をよりいっそう豊かな時間に変えてくれそうですね。