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「いい香り~」と思って生でカリンを食べてはいけません!いい香りとは裏腹に、生のカリンはとても硬く渋みがあります。さらに、生のカリンを食べてしまうと下痢や腹痛などの症状が出てしまうこともあるそうなので、いい香りにつられて食べてしまわないように気を付けましょう!
中国が原産とされているカリンが日本にやってきたのは江戸時代のこと。しかしカリンが持つ渋みなどから、当時の人々はカリンを食用ではなく、観賞用として楽しんでいました。特に商いを営む家や、とある地方では、カリンを縁起物として庭に植えていました。「カリン=(金を)借りん」、つまり「借金をしない!」と考えていたのだそうです。
昔は観賞用とされてきたカリンですが、今ではカリンエキスが入ったのど飴をよく見かけますよね。それでは、カリンはいつ頃から食されるようになったのでしょうか。
カリンの認知度が高まったのは、昭和50年代のことです。カリンを使ったお酒が、咳止めや風邪に効くことがメディアで取り上げられたことがきっかけとなったのだそうです。
実は中国では約2000年も前から薬用として利用されていたのですが、カリンが薬用・食用として日本に広がるようになったのは案外最近のことだったんですね。
カリンには咳止めの効能があるだけではなく、疲労回復効果がある「クエン酸」と「リンゴ酸」、高血圧を予防する「カリウム」、美肌効果がある「ビタミンC」が多く含まれています。2000年前から現代まで薬用として使用されているだけあって、多くの効能があるようですね。
カリンには渋みの原因であるタンニンが多く含まれているため、その渋みをとるために少々手を加えなくてはいけません。しかし、手間をかけて作ったジャム、シロップ漬け、カリン酒などなど…。その独特な酸味や甘味、ほのかに残る渋みが癖になってしまうこと間違いなし!さらに、カリンで作ったジャムは、実の色からは想像できないような真っ赤な色を出すため、味や香りだけではなく、目でも楽しめると思いますよ。
みなさんも、これを機会にカリン料理にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
(カリンを使ったレシピ ⇒ 讃岐の食)
今回は、10月から旬を迎える「カリン」についてご紹介しました。カリンが熟したら、いつもとは少し違った楽しみ方を試してみるのもいいかもしれませんね。
<参考・参照サイト>
丸果石川中央青果
JA長野県
SECOM 美味食材
わかさ生活