紅葉のシーズンにはまだ早いものの、9月といえばシルバーウィークですね。今年は長い方で9日の長期連休になるようですが、お出かけの計画はもう立てられましたか?

「まだ決めてないけれど、秋を感じられる自然豊かなところに出かけたい」「家族みんなで非日常的なスポットに日帰りで行きたい……」という方向けに、今回は「日本の滝百選」に選出された名瀑の中から、日帰り可能な「東京・神奈川・埼玉」の5つの滝をご紹介しましょう!

「幻の大滝」の別名をもつ「早戸大滝」(神奈川県相模原市緑区鳥屋)


落差60m・東京唯一の「払沢の滝」(東京都西多摩郡檜原村本宿)

東京を代表する「払沢の滝(ほっさわ の たき)」は、秋川の源流の沢の奥地にある落差62m・全4段からなる名瀑です。4段のうち、遊歩道から間近に滝を見られるのは落差約23.3mの最下段になりますが、そのエリアの飲料水にもなっている水の清らかさに、きっと驚かされるはず!

東京で唯一の滝であるため訪れる人は多いのですが、駐車場から滝まではゆるやかな傾斜の遊歩道を歩くことになるのでサンダルなどはNG。軽登山靴着用はもちろん、急な降雨に備えて雨具などの準備もお忘れなく。

「払沢の滝」(東京都西多摩郡檜原村本宿)

■公共機関のアクセス/JR青梅線、JR八高線、西武線の「拝島駅」でJR五日市線に乗り換え、終点の「武蔵五日市駅」下車。武蔵五日市駅から西東京バスの1番線乗り場から「払沢の滝入口」「藤倉」「小岩」「払沢の滝入口経由数馬」「やすらぎの里経由数馬」行きに乗車

※バスの運行本数は1時間に1~2本程度なので、事前にバス時刻表の確認を

東京で唯一の滝として名高い「払沢の滝」


難路のため登山靴必須の「早戸大滝」(神奈川県相模原市緑区鳥屋)

滝右岸に流れを覆い隠すようにそそり立つ岩盤の間を飛び跳ねるように飛沫が舞う「早戸大滝(はやと おおたき)」。「日本の滝百選」に選出されていることや「大滝」の名に惹かれて訪れる人が多いと思われがちですが、実は滝前に大岩があることで滝の全貌が見えづらい点から「幻の大滝」の別名も!

「幻」と呼ばれるさらなる理由のひとつに、滝までの行程の苛酷さもあげられます。

魚止橋から林道に入って徒歩約15分(林道終点・伝道)を経て登山道にさしかかりますが、登山道には廃屋と化した造林小屋跡や、画像のような木製の橋、さらに靴を脱いで急流の中を歩いて渡ったり(渡渉点)、ロープつたいに崖や岩場を登ったり下りたりすることも!

ハイキング気分で行けるところではないので当然ながら登山靴は必須ですが、さらに「早戸大滝」への行程はいくつかのルートがあるので、事前にしっかり調べることなくして訪れるのは避けたい、危険かつ神秘のパワースポットです。

「早戸大滝」(神奈川県相模原市緑区鳥屋)

お出かけ時は、早戸川国際マス釣場の天気をチェック!

■車でのアクセス/県道64号線から「早戸川国際マス釣場」をめざそう。マス釣場から丹沢観光センター跡地まで徒歩で片道約1時間。そこからの早戸川沿いの行程は難路の登山道に分類(大人の健脚で往復3.5〜5時間)

登山靴必須!滝までの行程の苛酷さでも知られる「早戸大滝」〈画像はイメージです〉


落差69m・行者の滝行も行われる「洒水の滝」(神奈川県足柄上郡山北町平山)

「かながわの景勝50選」「かながわ未来遺産100」に選定されている「洒水の滝(しゃすい の たき)」は、雄大な森に抱かれながら、一の滝69m、二の滝16m、三の滝29mの構成が雄大な三段瀑布です。

「洒水」の名の由来は密教用語で「清浄を念じてそそぐ香水」といわれていますが、古くは相模の国(神奈川県)の第一の滝とされ、「新編相模国風土記稿」では「蛇水の滝」と記されている歴史ある瀑布でもあります。さらには、鎌倉時代の名僧・文覚上人が100日間も滝に打たれる荒行を積んだ地としても知られていますので、訪れた際には新観瀑台へ足を運び、その雄大な姿を仰ぎ見てパワーをフルチャージしてみては!

「洒水の滝」(神奈川県足柄上郡山北町平山)

■電車・バスでのアクセス/JR御殿場線「山北」下車。循環バスで「平山」まで約5分。下車後は徒歩約10〜15分。あるいは、JR御殿場線山北駅から徒歩約35分

■クルマでのアクセス/大井松田ICから国道246号を御殿場方面へ約15分。「樋口橋」交差点を左折すぐ(駐車場あり)

■お出かけの際は山北町観光協会の公式HPをご参照ください

名僧・文覚上人が100日間も荒行を積んだ「洒水の滝」


埼玉県唯一「滝百選」選出。「丸神の滝」(埼玉県秩父郡小鹿野町両神小森)

埼玉県内で唯一「日本の滝百選」に選定され、3段構成・落差76mの「丸神の滝(まるがみ の たき)」は、その美しさに魅了されるファンが多い名瀑です。とはいえ、埼玉県民でも「行ったことがない」という人もまだ多く、観光客が少ないことから手つかずの自然美が残されているパワースポットでもあるのです。

訪れた際には、1段目12m、2段目14m、3段目50mの3段構成の滝を、細く美しく、いくつかの形状にわかれた水量が静かに落水する優美な滝の全景を堪能したいところ。

整備された約1.5kmの遊歩道は散策にもぴったりですし、「丸神の滝」でパワーをチャージ後は、小鹿野町の温泉施設「道の駅 両神温泉薬師の湯」で身も心も美しく……といったプランもオススメです!

「丸神の滝」(埼玉県秩父郡小鹿野町両神小森)

■公共機関でのアクセス/西武秩父駅から小鹿野町役場行きバスで40分 、または父鉄道三峰口駅からバスで47分、 滝前から徒歩約30分、または小鹿野町役場からバスで40分(白井差口行き、滝前下車)

■車でのアクセス/関越道花園ICから国道140号を秩父・長瀞方面へ。県道37号から滝まで約50km

埼玉県唯一「滝百選」に選出された「丸神の滝」

情報提供元: tenki.jpサプリ
記事名:「 東京・神奈川・埼玉の名瀑でパワーチャージ!〈レジャー特集・2017〉