アマゾンから来た夏の救世主?!

「アサイーボウル」は、サーフィンの日焼け後のお肌や疲労回復に効果的な成分が「アサイー」に多く含まれていたことから、ローカルサーファーの間でたちまち話題となり、今やハワイを代表するメニューの一つになりました。

日本でも、ハワイコナコーヒーを取り扱うカフェやスムージーのお店等でいただくことができますね。

インターネット上の口コミサイトなどでは、この「アサイー」に関する情報交換が活発に行われており、健康対策や美容対策に意識の高い方たちは毎日の生活に取り入れているのでは?

天然のサプリメントと言われるこの「アサイー」、実はブラジルのフルーツだということをご存知だったでしょうか?

ブラジルのアマゾンでは何千年も前から自生していたのですが、知る人ぞ知る果物でした。現地では豊富な栄養素をもつアサイーは人々の健康とパワーの源として先住民に食されてきました。15世紀からはじまる大航海時代より知られるようになった「アサイー」ですが、流通しはじめたのは、近年。本日はそんな「アサイー」のよもやま話にせまります。

アサイーボウル


「アサイー」はなぜお高め?!

「アサイー」は、ビタミンC・ビタミンE・食物繊維・鉄・カルシウム・亜鉛・銅などミネラル分がバランスよく含まれており、特に豊富なのはビタミンE、ポリフェノールで、抗酸化作用を持ちます。脂質も不飽和脂肪酸のためヘルシーです。「アサイーボウル」のようにグラノーラやナッツ、ヨーグルト、フルーツなどといただくと、さらにエネルギッシュに過ごせそうですね。しかし、毎日カフェでいただくには若干高めのお値段……。

「アサイー」はアマゾン川に自生しているヤシ科の植物で、20mもある細長い幹にほうき状の房が生え、ブルーベリーよりひと回り程大きい黒紫色の硬い実をつけます。

収穫は農家の方々がアサイーの木に登り、手で収穫しています。 するすると器用に登って房ごと収穫する様子は、一見して簡単そうですが、現地でも子供の頃から登っていた人にしかできないと言われる程、大変難しい作業なのです。5Kg以上もある房を持って滑るように降りてくるのも達人にしかできません。

そして「アサイー」の実はほとんどが種で、食べる部分は2〜5%しかないというとても希少なフルーツ!

また、取り扱いがデリケートな上に収穫してからできるだけ早く搾汁しないと品質や風味が劣化してしまいます。「アサイー」の実は7月~12月の乾季の時期に収穫され、今まさに旬です。収穫して24時間以内に加工しないと酸化してしまうという特徴があることから、現地以外で知られることは少なかったようです。酸化するとせっかくの栄養素が損なわれてしまいます。アサイーの効果が損なわれないよう今や冷凍技術が進み、国外への輸出もさかんになりました。冷凍までの時間を24時間以内と管理徹底しているメーカーもあるようです。

このように、収穫が手作業で、可食部が少なく、取り扱い注意なデリケートなフルーツだということで、若干お高めなのもうなずけます。アマゾンの貴重な果物栽培が永続的に継続できるよう、私たちも、品質のこと、フェアトレードのこと、環境破壊などのことも意識しながら、購入したいですね。

【参考】食の効能辞典

アサイーの実 ポコポコと枝に実がなりかわいらしいですね


「アサイー」の名前の由来は、ギリシャ神話?アマゾンの伝説⁉

【アサイーの学名は女神の名前】

アサイーの学名はEuterpe oleracea Mart.とされ、「Euterpe」とはギリシャ神話の音楽の女神の名前に由来しています。白く滑らかな木肌の細長い幹に、大きくて柔らかな葉がゆらゆらと優雅に揺れる姿はまるで音楽を奏でているよう。まさにアマゾンの女神様なのです。

【アマゾンの伝説 ツピー族の悲話】

アサイーの名前の由来は諸説ありますが、中でも有力なのがアマゾンの先住民であるツピー族の伝説です。それも興味深いのが、登場人物の女性の名前「Iaçá」を逆さ読みしたとか……。

その昔ツピー族の酋長が、食料不足対策として生まれてくる赤ん坊を犠牲にするという掟を出しました。悲しいことに酋長の娘イアサに生まれた、孫である赤ん坊も殺されてしまい、悲しみに暮れたイアサは毎晩泣いて暮らしました。

ある月夜の晩、イアサは外で赤ん坊の声がするのに気付き、近くの細長い椰子の樹の下で笑っている我が子の姿を見つけました。全力で走り寄って抱きしめたのもつかの間、赤ん坊はいつの間にか消えてなくなっていました。

イアサは悲しみのあまり泣きながら死んでしまいました。翌日イアサの遺体は、その椰子の幹を抱きしめた姿で見つかりました。その死に顔は幸せそうに微笑んでいて、黒い瞳が椰子の幹にたわわに実る黒い実を見つめていたのです。

酋長は、その実でワインを作り、娘の想い出を込めてアサイー(イアサの逆語)と名付け、皆に飲ませた後、この悲しい掟は廃止しました。

たわわに実るアサイーの枝


実は「アサイー」は甘くない?

アサイーの故郷アマゾンといえば、強烈な紫外線!! 植物にとっても活性酸素がDNAを損傷するストレスとなります。そこでア サイーは抗酸化成分を豊富に含んだ皮と果肉で、子孫を継いでいく種や遺伝子を守っているのです。

抗酸化成分の中で代表的なのがブルーベリーの約18倍も含まれるとされるポリフェノールで、疲れ目への効果や体の酸化を防ぐ抗酸化力に優れていると言われています。

アサイーは不飽和脂肪酸、すなわち「必須脂肪酸」と呼ばれる体に必要な油を含んでいます。この「必須脂肪酸」は血中脂質の運搬にもかかわっています。

ブラジル現地では老若男女を問わず、濃厚なアサイーをチジェーラ(お椀の意味)に注いで、ブラジルの代表的なふりかけ?ファリーニャ(タピオカ芋の粉)をかけて朝から美味しそうに食べます。

人によってはエビや干魚をいれて塩味で食べます。もともとの「アサイー」はフルーツと言いながらも、甘味や酸味がはほとんどなく、味も淡白なため、多様な組み合わせで楽しめるようですね。

通販などで売られている冷凍のものは、砂糖が含まれているかいないか、確認して購入しましょう!


美味しい「アサイーボウル」作り方

美味しいアサイーボウルを作るために、以下は必読です

・アサイーボウルはスピーディーに作るべし!溶けてしまうとシャバシャバのジュースの様になってしまいます。

・ミキサーは家庭用でも結構ですが、できればミルサーやブレンダーやハンドミキサーなどの水分が少なくてもミックスできるものがベスト。

・氷はなくても結構ですが、できるだけ入れた方が人気店のような固いスムージーを作ることができ美味しいですよ。

<材料>

・冷凍アサイー(スムージー用)凍ったままのもの100g)

・バナナ Mサイズ 1/3本

・牛乳 大さじ1杯

・氷 3つ(家庭用製氷機)

・トッピング用フルーツ(バナナ・イチゴ・ブルーベリーなどお好みで※)

・シリアルやグラノーラ

<作り方>

1.バナナと牛乳と氷をミキサーにかけ、ペースト状にします。

2.凍ったままのアサイーを適当な大きさに割り、①に加えてさらにミックスし、スムージー状にします。

★ポイント★ 1/2~1/3ずつ加えていくと回り易くなります。

3. 器に盛り付けてお好みでフルーツやシリアルをトッピングしてできあがり。器はボウル状のものがベスト!

4.出来上がり♪

<※くみあわせやすいトッピング>

フルーツでは特にバナナ、マンゴー、キウイ、パッションフルーツなどのトロピカル系や、カシス、ストロベリー、ブルーベリー、などのベリー系と相性がよく、またレモンやオレンジなどの柑橘系とも相性が良いです。酸味が強いフルーツと合わせるとアサイーのアントシアニンが反応して赤みが増すのも面白いトコロです。また、その他の食材では牛乳やヨーグルトなどの乳製品、豆乳とも相性がよく、意外とココナッツクリームや紅茶とも風味が合って美味しいですよ。

コツをつかんでしまえば簡単にできちゃうアサイーボウル。お好みでアレンジできるのも楽しみのひとつです。いろいろと試してmyアサイーボウルを作ってみませんか?

【参考】週刊ハワイマガジン

「アサイー」は通販サイトなどでも購入できますし、コンビニスイーツやスムージーやゼリー、ドリンクなどとして用いられることが増えてきており、忙しい現代人にとっても気軽にビタミン・ミネラル・鉄分摂取しやすいですね。

夏も真っ盛り、古今東西の知恵を賢くとりいれ、心身ともに元気にお過ごしください!

人気店のアサイーボウルのお店は、もう少し固めのスムージーのものも多いです

情報提供元: tenki.jpサプリ
記事名:「 大人気のハワイカフェデザート「アサイーボウル」の発祥はブラジルだってご存知でしたか?!