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桃は古くから、魔を払う神聖な果物であると言われてきました。
桃の神聖な力については、日本最古の歴史文学書である古事記にも記されており、イザナギノミコトが桃で魔物を追い払う様子が描かれています。その後、イザナギノミコトは桃の神聖な力を称えて、桃に「オオカムズミノミコト(意富加牟豆美命)」という名前を授けました。魔を払う力を持つ桃・・・。何かを思い出しませんか?そうです。実はこの神話こそが桃太郎伝説の元になったと言われているのです。
様々な物語に登場する桃ですが、原産地の中国でも桃は神聖なものと考えられていました。中国では桃を「仙果」として慶祝事にも用いられていたようです。
魔を払うだけではなく、その上神の名前まで授けられるなんて・・・。古事記が書かれた当時、人々が桃を神聖なものとして扱っていたことがうかがえますね。
桃には、ビタミンC、ビタミンE、ナイアシン、カリウムが多く含まれています。
その中でも特に、ナイアシンと呼ばれる水溶性ビタミンの一種が多く含まれています。ナイアシンは、糖質、脂質、たんぱく質からエネルギーを作り出す時に働く酵素を助ける働きをします。この働きは、皮膚や粘膜の健康を維持する働きにつながっているのだそうです。
ナイアシンの不足は、食欲の低下、消化不良、皮ふの発疹につながります。旬のおいしい桃を食べて、便秘解消!お肌の健康維持!といきたいところですね。
他にも桃には、むくみを撃退してくれるカリウムなど、様々な栄養が含まれています。桃は、暑さで体調を崩しがちな季節にピッタリな果物かもしれませんね。
今回は、桃の逸話と栄養についてご紹介しました。昔から神聖な果物とされてきただけあって、たっぷりの栄養があります。まさしく、魔物(病魔)を払う果物、なのではないでしょうか。「ちょっと食欲がわかないな~」なんて時に、冷やした桃を食べるのもいいかしれませんね。
<参考・参照サイト>
小江戸観光協会
山梨ふるーつ・ネット
いしゃまち
菱沼農園
食品成分データベース