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夏の夜空に美しく輝く「天の川」。天の川はたくさんの星の集合体、つまり「銀河」ということになります。私たちがイメージする天の川は帯状の形ですが、実は円盤状の形をしているといわれています。
天の川なのに円盤?……と思われるでしょうが、それには地球ならではの理由があるのです。意外なことに、地球も天の川銀河のうちのひとつなのです。地球を含む太陽系の星は、みんな天の川銀河に含まれています。ですので、私たちは内側から天の川銀河を見ていることになるので、帯状に見えていることになるわけ……。織姫と彦星が天の川で会えるかな……と心配してしまう七夕ですが、実は地球そのものも天の川の一部だったのですね。
天の川はたくさんの星の集合体である銀河ですが、織姫と彦星はある星座がその姿に重ね合わせられます。織姫は「こと座」、彦星は「わし座」です。こと座は「ベガ」、わし座は「アルタイル」とも呼ばれます。このふたつの星座に「はくちょう座(デネブ)」を加えて、「夏の大三角形」とされています。
夏の東の空を眺めると、天の川をはさむようにして、ベガとアルタイルが向かい合っていますが、この姿からそれぞれ織姫と彦星になぞらえるようになったのです。七夕の日、東の空をに21時頃に見上げれば、天の川、ベガとアルタイルが見られます。お天気次第ではありますが、晴れることを願いたいですね。
夏の大三角形のもうひとつであるデネブだけ、仲間はずれのような感じもありますが、七夕の伝説にこのデネブが現れる説もあるのです。
雨で天の川の水かさが増してしまうと織姫と彦星は会うことができません。年に一度しかないチャンスなのに、それはあまりにもかわいそうだと、手を差しのべたのがデネブというのです。
もともとは七夕の伝説で、天の川の上にカササギが翼を広げて織姫と彦星の橋渡し役となっていたという話からきています。はくちょう座なのにカササギはこじつけすぎるという意見もありますが、せめて星空では織姫と彦星の願いが叶いますように……という想いが込められた言い伝えなのでしょう。
―― そんな七夕の伝説を想いながら、ぜひ夜空に浮かぶ夏の大三角形を探してみてはいかがでしょう?