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種類や色によっても異なりますが、花言葉は忠実・気品・高潔・忍耐。まさに梅の咲き方そのものを表しているかのようです。この寒空の下でひっそりと咲き始め、枝の美しさと共に咲く花を楽しむことができる梅はまさにその言葉通りでしょう。梅の花の起源は、元々日本に自生していたものもあるという説もありますが、現在日本に根付いている多くの梅は、遣唐使によって日本に持ち込まれ、江戸時代に改良などしながら、盛んに300種類以上の品種が育てられました。観賞用の梅を花梅といい、実の収穫が目的のものは実梅といいます。また、今では一般的になった日本人のソウルフード梅干しは、江戸時代に普及。原料の塩自体が希少なものであったため、それ以前の時代では、身分の高い人々の間で、お菓子や縁起物として、また薬として広まって行きました。「梅はその日の難のがれ」という言葉もありますので、朝の食卓に梅干を目にするのも納得です。さて、梅の花はこれから5月頃まで、ゆっくりと北上しながら開花し日本中を巡って行きます。
福岡県の太宰府天満宮、京都の北野天満宮のような、学問の神様として名高い菅原道真公を祀る神社には梅の花が数千本とあり、訪れる人を癒し楽しませてくれます。それらは菅原道真公が詠んだ歌や飛梅という伝説にもあるように、幼少の頃からその生涯を終えるまで、道真公が梅の花を愛されたことに由来しています。ところで、道真公が学問の神様として知れ渡るようになったのは、その御霊を祀った時期より後であったことをご存知ですか? 元々は、道真公の祟りを鎮めるとして建てられた神社が始まりだったのです。さほど身分の高くない出身の道真公がその才能を天皇が認めるまでに努力し開花させ人望を集めたために、右大臣にまでのぼり詰め、そのことに嫉妬した左大臣の藤原時平の策略によって左遷され、その2年後にこの世を去りました。その左遷に関わった人々の不運や天災などが道真公の祟りであると言われ創建されたのです。その後、それらが鎮まり、人々の不安もなくなった頃に、道真公が神童と呼ばれるほど文武両道に豊かであった幼少期に注目が集まり、学問の神様として周知されました。
梅の花も見頃となる時期ですが、寒さもまだまだ続きますので、今季受験に臨まれる皆様はくれぐれもご自愛くださいませ。