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「かぶ」の歴史は深く、『古事記』や『日本書紀』にも登場すると言われ、カブラ、カブナ、カブラナ、スズナ、ホウサイ、ダイトウナなどの様々な別名があり、古くから多くの人に親しまれ、全国各地にわたりたくさんの品種が栽培されてきました。
また、この時季には春の七草のひとつ「すずな」(鈴菜または菘。「蕪」の昔の呼び名)として、スーパーで見かけた方も多いことでしょう。
品種も多く、大きくて丸いもの、小さくて丸いもの、細長いもの、白い色、赤い色、半分紫がかったのもの……と形や色も様々。料理によく使われる根の部分は淡色野菜、葉は緑黄色野菜に分類され、農林水産省の統計によると生産量1位は千葉県。さらに地方色豊かな、その土地にしか出まわらない「かぶ」もたくさんあります。
「かぶ」はいろいろな栄養を含んでいますが、白い根の部分と、葉の部分では栄養分に違いがあります。
「かぶ」は白い根の部分と葉の部分がセットになって売られていることが多いのですが、意外と白い根の部分を使うものの、葉のほうは捨ててしまう人が多いようです。
ところが、品種によっては主に葉の部分だけを食するものもあり、栄養から考えても根の部分に栄養が集中しているイメージがありますが、葉のほうにたくさんの栄養が含まれていることが多いのです。
◯白い根の部分の代表的な栄養素
【アミラーゼ】 アミラーゼという酵素はデンプンを消化する酵素です。胃もたれや胸焼けなどの時に食べるといいと言われています。
【食物繊維】 便秘の解消はもちろん、カラダ全体の健康を守ってくれる腸の活動を整える食物繊維も含まれています。
◯葉の部分の代表的な栄養素
【βカロテン】 粘膜の健康を保つ、免疫力をあげる……といった体には必要な栄養成分も含まれています。
【葉酸】 葉酸は女性に必須のビタミンともいわれる、ビタミンB群のひとつです。
「かぶ」の主な栄養成分は水溶性ビタミンなので、スープとしてそのまま飲めるもののほうが、栄養も一緒に体に取り入れることができます。
さらに「かぶ」の持ち味を活かすためにも、温かいスープがおすすめ。例えば「かぶ」のスープを前夜に作り置きし、起きがけの冷えた体を効果的に温めるのもいいですね。
【カンタン、オススメ「かぶ」のポタージュ】
手順1・「かぶ」と玉ねぎのみじん切りをしんなりするまで炒めます
手順2・柔らかくなったら水を注ぎ、コンソメスープで味付けします
手順3・ミキサーやジューサーで撹拌し、トロトロにします
手順4・少量の牛乳を加えて再加熱し、最後に塩・こしょうで味を整えます
* 葉の部分を塩ゆでにして刻み、仕上げにパラパラかけると彩りも◯!
【鍋にくわえるレシピも、カンタン、オススメ】
通常の鍋の具材に「かぶ」を加えると、あら不思議!
スープがトロトロになって体を温める効果が倍増します。鍋の日はぜひお試しあれ!
【こんぶ茶を使った「かぶ」の浅漬け】
手順1・白い根の部分を薄くスライスする
手順2・葉は刻む
手順3・ビニール袋に入れて、こんぶ茶と塩でもむ
*この手順だけで箸休めや常備菜になる、美味しい浅漬けが完成!