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「きんぴら」の語源は、江戸の和泉太夫が語りを行った『金平浄瑠璃』が由来となっています。
おとぎ話で有名な金太郎。この金太郎の子供という設定で坂田金平(さかたのきんぴら)が登場するお話です。
金太郎の子供ですので物凄く勇ましく強い!
そんなお話から、強くて丈夫なものには「金平足袋」や「金平糊」など全て「きんぴら」をつけるのがこの時代の流行だったようです。
ごぼうの歯ごたえが強いこと、また食べると精がつくことから「きんぴらごぼう」。ごぼう料理名にまで「きんぴら」がつくなんて面白いですね。
まずは何といっても食物繊維で知られている「ごぼう」。
腸内環境を整え利尿や便通によるデトックスで健康を維持してくれる食物繊維の一日の推奨摂取量は20g~25g。これに対し日本人は平均約15gで全く不足しています。らっきょうやキャベツやレタスなどの繊維の多い野菜はありますが、食べられる量や重さに対する食物繊維の量は「ごぼう」が群を抜いてます。また「ごぼう」は水溶性、不溶性双方の食物繊維をバランスよく持ち、水溶性食物繊維「イヌリン」は腸の働きを整え、血糖値の上昇を抑える作用があるといわれます。また不溶性食物繊維の「リグニン」もコレステロール値を抑制する作用や、腸のぜん動運動を活発にさせる作用があるとされます。
これに加えて「ごぼう」の強さの魅力は、強い抗菌力と抗酸化作用のある「タンニン」「クロロゲン酸」「アルクチゲニン」「サポニン」などのポリフェノールが豊富なこと。風邪予防や老化予防などの効果が期待できます。
ごぼうを食用としているのは日本のほか台湾や韓国など一部だけだそうです。美味しくてこんなに体に良いのにもったいないですね。
手軽にとれるごぼう茶やごぼうチップスなどのお菓子もおすすめ。ですが、旬の今なら、せっかくなので丸ごと楽しみたいものです!
ごぼうの風味やうま味と栄養をもれなくいただくポイントは皮にあります! 泥や皮をたわしでこするようにして洗い、成るべく皮をいただくように調理します。たわしがない場合は、包丁の背でこそいでもよいですね。
日がたつにつれ、風味がおちますので、一度に使い切るのが理想ですが、量が多くて使い切れないときは、ささがきにしたものを軽くゆでてしっかりと水気を切り、保存用袋などに入れて冷凍すると長持ちします。
本日は、簡単に1本は食べられる、おかずやおつまみになるごぼうレシピをご案内いたします。
【甘辛ごぼう】
<材料>
・ごぼう 1本
・片栗粉 適宜
・しょうゆ 大さじ
・酒 大さじ2
・砂糖 大さじ2
・ごま 小さじ2
・ごま油
<作り方>
1、こするようにして洗ったごぼうを、お好みの長さで大き目の乱切りにする
2、ビニール袋などを使って、切ったごぼうに片栗粉をまぶす
3、2のごぼうをごま油で炒める
4、火が通ったら砂糖、酒、しょうゆを回しいれ調味料が絡んだら、ごまをふりかけ完成
1本と言わず何本も食べたくなるレシピです。
いわしのつみれ汁や豚汁などの汁物に、かき揚げや唐揚げ、鶏肉・牛肉・豚肉とあわせて煮ても炒めても、卵でとじて柳川にしても美味しい「ごぼう」です。
寒さも厳しさを増し、冬らしい気候となってまいりましたが、風邪など召さぬよう「ごぼう」を食べて元気に乗り切りましょう!
参照:旬の食材百科、語源由来辞典