明日は成人式。今年は約123万人(総務省統計局による)が成人を迎えるそう。ここ数年全国的に成人式に雪が降り寒くなることが多いですね。今年のお天気はどうなるでしょうか。成人式は、元服・通過儀礼の一つ、多少の厳しさは必要なのかもしれません!?でもせっかくの晴れ着姿、お天気も晴れればより素晴らしいお式になりますね。和服は防寒対策もしにくいので少しでも暖かくなれば、と思います。もう遠い昔に成人した筆者ですが、毎年、街で成人を迎えた若者達を見ると気持ちが引き締まり、まだまだ大人になりきれていない自分を省みてしまいます。自分もまだまだ成長しなくては!という気持ちを込めて、私も◯回目の成人式を迎えたいと思います。

バンジージャンプも、元々はバヌアツ共和国の通過儀礼だそう。


通過儀礼で成長する主人公たち

日本の通過儀礼は産湯、お食い初め、七五三、還暦、などなどたくさんありますね。欧米では特に通過儀礼の無い国もあるそうです。20歳になるとともに様々な義務や責任を伴うようになる日本では、一生で最も大きな通過儀礼が成人式かもしれません。その後もいろいろな経験を積むことで人は少しずつ成長していきます。

例えば映画の中でも知らない間にこの通過儀礼が描かれています。映画に限らず生き物の普遍的なテーマ「巣立ち」「通過儀礼」は古くから物語と呼ばれる全てのものに少なからず描かれているのかもしれません。主人公に共感し、手に汗を握るのは、主人公の成長を自分の体験のように感じるからではないでしょうか。物語の最初から完璧で強い主人公が悪者をバッタバッタと倒していく…それも痛快で時には楽しいですが、やはり最初は未熟な主人公が様々な困難(通過儀礼)を乗り越え、成長し、強くなっていく物語が人々の心を掴むのではないでしょうか。

筆者が主人公の成長の物語として最初に思い浮かべるのが、現在も続編が公開中のスターウォーズシリーズです。主人公・ルークは小さな惑星の普通の少年でした。しかし様々な困難や試練・修行を乗り越え、ジェダイの騎士へと成長していきます。又意外なところではコメディ映画も成長の物語。いわゆる「巻き込まれ型」のドタバタ劇もよく見ると主人公たちが、巻き込まれたトラブルをひとつひとつ解決し、エンディングではちょっぴり大人に成長…というプロットが多いですよね。

主人公が大人へのステップを登る「通過儀礼」を観客も追体験しているから面白いのかもしれませんね。

20歳の成人式は最初の形式的な通過儀礼の一つなのかもしれません。その先は一人一人がそれぞれの困難(通過儀礼)に立ち向かい、解決して乗り越える事で成長していくものなのですね。そう考えると、毎年報道される「荒れる成人式」もこれから待ち受ける社会の厳しさを知らない若者ならではの行動かもしれません。もちろん、荒れることは決して良い事でありません。後に、荒れた行動をとった若者達は、その時の自分を見て恥ずかしくて堪らない…というキツい「通過儀礼」が何年後かに待っています。その時又ひとつきっと成長できるはずですよね!


世界の過酷な通過儀礼

今や世界中でレジャーとして楽しまれているバンジージャンプも元々はバヌアツ共和国の通過儀礼ですよね。レジャーのバンジージャンプとは違い、地面すれすれで叩きつけられる危険なジャンプです。またマサイ族のライオン狩り(現在は絶滅の危機にあるライオンは狩らず、槍投げなどを代わりに行う。詳細は諸説あり)も有名ですね。この命の危険を顧みない度胸だめしを乗り越えられる勇気ある若者だけが大人として認めてもらえます。

現代日本では、このような危険な通過儀礼はもちろんありません。晴れ着を着て皆に祝福され華やかな成人式。でも着慣れない和服を着ることで背筋が伸び緊張感が生まれ、自然と気持ちが引き締まった経験が誰にもあるような気がします。明日成人を迎える若者たちもそんな経験をするのですね。ようこそ、大人の世界へ!成人おめでとうございます。

情報提供元: tenki.jpサプリ
記事名:「 明日は成人式…大人への階段・通過儀礼について考えました