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冬にかけてラニーニャ現象が続く見込みです。ラニーニャ現象の影響で、上空の偏西風が日本付近で南に蛇行し、西日本では上空に寒気が流れ込みやすくなる予想です。このため、特に西日本を中心に冷え込みが厳しくなるでしょう。北日本では低気圧の影響を受けやすく、寒気の影響は小さい見込みで、気温は平年並みか高いでしょう。
12月から2月の降雪量は、北日本と東日本の日本海側は平年並みですが、西日本の日本海側では降雪量が増える見込みです。
それでは月別に天気傾向を見ていきましょう。
【12月】西高東低の冬型の気圧配置になる日が増え、太平洋側では晴れますが、日本海側では雨や雪の日が多くなります。この時期は日本海の海面水温が高いので、寒気が流れ込むと雪雲が発達して大雪になることもありそうです。まだ湿り雪の割合が多いため、雪が重く感じられることも。シーズンの最初に怪我をしないよう、注意しましょう。
【1月】引き続き、日本海側では雪や雨の日が多い見込みです。大雪となる日もあるでしょう。12月よりも気温がさらに下がって、サラサラのパウダースノーを楽しめる日が多くなりそうです。冬型の気圧配置が強まる日は、北風が強く吹いて吹雪になります。初心者の方は吹雪の日(風が強い日)を避けるとよいでしょう。
【2月】2月上旬は寒さが続き、日本海側は雪の日が多いでしょう。下旬になると、冬型がゆるむ日が増え、春めく日もありそうです。気温が高い日は、ベトベト雪になってしまって、滑りにくく感じられます。そんな時は、北側の斜面のゲレンデか、気温が低いエリアのゲレンデがオススメです。
雪も積もったことだし、さぁ!ゲレンデに向かおう!というあなた。初滑りの前にはスキー板やスノーボード板のメンテナンスをすることをおすすめします。
前シーズンの終わりに錆止めを忘れて、保管中にエッジが錆びてしまった、保管前に何もメンテナンスしなかった・・・なんてこともありますよね。気持ちよく滑走するために、板のメンテナンスを行ってからゲレンデに向かいたいものです。
まずは、保管中にエッジが錆びてしまった場合。酷い錆があると、快適には滑れません。
サビ落としを使って、しっかりとサビを落としましょう。
そして、快適に滑るためには、アイロンを使ったホットワックスをおすすめします。シーズン中に何度もゲレンデに行く上級者は、雪温によってワックスを使い分けたりもしますが、レジャーで楽しむ方は、シーズンはじめに一度かけておくと良いと思います。
板のメンテナンスを自分で行う自信の無い方は、スポーツショップにお願いしてしまいましょう!
さて、ゲレンデに到着したら・・・ゲレンデでは雪がレフ板がわりになって、美人度も3割増し・・・まさにゲレンデマジック!なんて油断していてはいけません。ゲレンデでの「雪焼け」には油断禁物です。雪は、太陽光線の反射率が高いのです。真っ白な新雪の反射率は、なんと約90%。泥などの混じった汚れた雪でも約50%の反射率です。雪の上では、直射日光の2倍に近い太陽光線を浴びることになります。ゲレンデは真夏のビーチにいるよりも、紫外線量は多いんですよ。ゲレンデでは上からも下からも紫外線は容赦なく襲ってきます。全方位しっかりと日焼け止めを塗って、スキー&スノーボードを楽しんでくださいね。
■プロフィール
齊藤愛子
日本気象協会本社勤務。
気象予報士/応用情報技術者/熱中症予防指導員
長野県出身。
特別豪雪地帯の長野県信濃町で生まれ育ち、寒さは苦手だけれど、特技はスキーとスノーボード。よく行くゲレンデは、黒姫高原スノーパーク、斑尾高原スキー場、タングラムスキーサーカス。