鹿児島など災害級の大雨となっている九州では、雨が小康状態になっても一時的です。8日夕方から再び活発な雨雲がかかり、九州南部だけでなく九州北部にも広がり、一気に災害の危険レベルが高まる恐れがあります。11日にかけて最大級の警戒が必要です。北日本や東日本など、その他の各地は寒気の影響で大気の状態が不安定。各地の警戒期間をまとめました。

●九州は災害級の大雨に最大級の警戒を

活発な前線の影響で、九州南部では記録的な大雨となっています。

鹿児島県では8日未明と明け方に線状降水帯が発生。午前5時には鹿児島県霧島市に「大雨特別警報」が発表されました。

8日午前10時までの24時間雨量は、鹿児島県霧島市牧之原で515.5ミリ、鹿児島空港で506.5ミリと、ともに観測史上1位の記録的な大雨となりました。たった一日で8月の平年1か月分の2倍近い雨量がザッと降りました。

雨はいったん小康状態となっても油断禁物です。8日夕方から再び活発な雨雲がかかり、九州南部だけでなく九州北部にも広がる見込みです。夜間に再び活発な雨雲がかかるため、避難できる方は日中の内に。道路が川のようになり、避難が危険な場合は、家の2階で崖から離れた場所に移動するなど、少しでも命が助かる行動をとってください。

前線はこの後も九州付近に停滞するため、九州南部と九州北部では10日頃にかけて雷を伴い、非常に激しい雨が降るおそれがあります。

9日朝までの24時間雨量は、九州南部で200ミリ、九州北部で120ミリの予想です。その後も更に雨量が増え、10日朝までの24時間にさらに九州南部と九州北部では150ミリの雨が降る予想です。

その他、宮崎県の都城市やえびの市でも、24時間雨量が250ミリを超え、8月平年の9割以上の雨が降っています。今後は、少しの雨でも土砂災害のリスクが高まるため警戒が必要です。

●北日本や北陸も警報級大雨に警戒

前線は九州~本州の南岸に停滞しますが、上空には寒気が流れ込む見込みです。
このため北日本や北陸では、所々で雨雲や雷雲が発達しています。北海道は今夜にかけて、東北や北陸は明日9日にかけて、警報レベルの大雨に警戒が必要です。

その他、中国・四国~関東にかけても、上空の寒気や気温の上昇、湿った空気の影響で大気の状態が非常に不安定となります。局地的な激しい雨や落雷、竜巻などの突風、ひょうに注意が必要です。

明日9日から3連休という方も多いと思いますが、3連休中はいったん本州の南岸まで下がった前線が北陸付近まで北上する見込みです。このため、九州など西日本だけでなく、北陸など東日本でも警報級の大雨のおそれがあります。

お盆にかけて移動される方も多いと思いますが、最新の気象情報や交通情報をこまめに確認し安全第一でお願いします

情報提供元: tenki.jp日直予報士