積雪の急増地域 来週は高温でなだれに注意 なだれの前兆現象とは?
強烈な寒気の影響で、今日26日にかけて各地で大雪となりました。来週は気温が高い予想で、積雪の多くなった地域では雪崩(なだれ)や落雪に注意してください。なだれの前兆現象があった場合にはすぐにその場から離れることが必要です。
●各地の積雪
今日26日は、日本海側の雪のエリアは狭くなってきていますが、ここ数日の大雪で積雪が一気に増えた所も多くなっています。
今日午後4時現在の積雪深は、全国で最も多いのが青森県の八甲田山系の酸ヶ湯で294センチです。大雪となった地域では、福島県桧枝岐村で153センチ、岐阜県白川村で106センチとなっています。また、今日未明にかけて雪が強まった北海道羅臼町は94センチとなっています。羅臼町では今日午前5時までの24時間に67センチの降雪を観測しました。
また、羅臼町総務課によると、羅臼町内で25日に2件のなだれが発生しました。羅臼町礼文町では25日夜に10才の男の子がなだれによってケガをしました。また、25日午後3時頃には羅臼町栄町の国道335号をまたぐように、人の乗車していない車2台が雪崩に流されました。
山地や斜面ではなだれに十分な注意が必要です。
強い寒気は次第に抜け、来週以降は、日本付近は寒気の影響を受けにくくなる見通しです。特に東北から九州、奄美、沖縄にかけては、この時期としてはかなりの高温が予想されます。そのため、積雪が多くなっている所では雪解けが進み、屋根からの落雪にも注意が必要となりそうです。
●雪崩の前兆現象
なだれは時に、人命を奪いかねない危険な現象です。なだれには前兆となる現象があります。新潟県土木部砂防課によると、次のような現象が現れたときに、なだれの危険があります。
「雪庇」 山の尾根からの雪のはり出し。はり出した部分が雪のかたまりとなって斜面に落ちることによって、なだれにつながる危険があります。
「スノーボール」 斜面をコロコロ落ちてくるボールのような雪のかたまり。雪庇などの一部が落ちてきたもので、なだれにつながる危険があります。たくさんあるときは特に注意が必要です。
「クラック」 斜面にひっかきキズが付いたような雪の裂け目。積もっていた雪が緩み、少しずつ動き出そうとしている状態。その動きが大きくなると全層なだれが起こる危険があります。
「雪しわ」 ふやけた指先のような、しわ状の雪の模様。積もっていた雪が緩み、少しずつ動き出そうとしている状態。積雪が少なくても起こり、全層なだれが起こる危険があります。
そのほか、なだれ予防柵から雪がはり出していたり、斜面にもとの地形が分からないほど平らに雪が積もっていたりする場合にも、なだれの危険があります。
こうした現象が見られたときは大変危険ですので、絶対に近づかないようにしてください。