日本気象協会 2022年春の花粉飛散予測 第1報発表
10月5日、日本気象協会は「2022年春の花粉飛散予測 第1報」を発表。広い範囲で前シーズンより多く、非常に多くなる地点もある見込みです。
●【2021年春の振り返り】
2021年シーズンの花粉の飛散量は、九州と四国では、「やや少ない」地点が多くなった一方、中国地方と近畿では「例年並み」か「やや多い」でした。北陸と東海では「少ない」地点がほとんどで、関東と東北では「やや少ない」または「少ない」地点が多くなりました。
また、東京と大阪の過去10年の飛散傾向を見てみると、2021年シーズンは東京で例年比64%と少なく、大阪では例年比約130%とやや多くなりました。
●【2021年夏の振り返り】
花粉の飛散量は前年夏の気象条件が大きく影響します。気温が高く、日照時間が多く、雨の少ない夏は花芽が多く形成され、翌春の飛散量が多くなるといわれています。
2021年の夏は、北海道では札幌市で連続真夏日を97年ぶりに更新し、旭川市では数年に一度しか観測しない35度以上の猛暑日を10日も記録するなど、前例のない暑い夏でした。一方、東日本太平洋側では7月は梅雨前線の影響で大雨となりました。降水量が多くなり、大規模な土砂災害が発生したところもありました。西日本は上旬を中心に温かい空気が流れ込んだため、気温は高くなりました。8月に入っても、上旬までは全国的に太平洋高気圧に覆われて晴れたところが多く、そのあと、本州付近は高気圧の谷間となり前線が停滞したため、東・西日本では雨の日が続きました。西日本では線状降水帯も発生して各地で大雨を記録し、8月の降水量はかなり多くなりました。
●【2022年春の予測】
これらのことから、2022年春の花粉飛散予測は、九州や北陸では「例年並み」、中国、四国、近畿、東海では「例年より少ない」見込みです。一方、関東甲信や東北は「例年よりやや多く」、北海道は「例年より非常に多い」でしょう。