ロッテ対西武 今季8勝目を完封勝利で飾った西武先発の今井は古賀悠(右)とハイタッチ(撮影・小沢裕)

<ロッテ0-2西武>◇23日◇ZOZOマリン

西武今井達也投手(27)が12奪三振で、今季2度目の完封勝利を挙げた。先輩の高橋に続き、かつての甲子園V投手が2夜連続で好投。「昨日の光成さんがいい流れを作ってくれたんで、僕も負けないように」。バトンを「努力のたまもので」と甲子園未出場からのし上がった、24日の先発隅田に渡した。

1人の勝利じゃない。明確なところだけでも2つ。その1、新球を教わった。「糸川にシンカーを教わったので。相手もデータにないでしょうし、カウント取ったり空振り取ったり。糸川のおかげです」と落ちながら逃げていく魔球を、風の吹くマリンで操った。

その2、最近は黒木にグラブを借りていた。今井はずっと「横閉じ」の縫い方のグラブを使ってきた。黒木が「縦閉じ」でそれを借りた。ポケットへのボールの入りやすさ、セットした時の構えやすさ。今井は「軸の作り方は大事だと思っているので」と話す。ようやく自分のモデルができ、この日試合で初使用。好投のおともになった。

思えばいつも誰かがそばに-。作新学院(栃木)で全国の頂点に立った9年前の夏、亡き祖父の遺灰入りのペンダントを身につけていた。「そういうの、大事にしたかったので」と懐かしむ。この日、先輩の与座の母校・沖縄尚学が全国優勝。ご機嫌の与座に対し、高橋と一緒に「ようこそ!」と甲子園V界隈からのマウンティングも。山がそこにあるから、みんなで上っていく。【金子真仁】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【西武】今井達也完封「糸川のおかげ」教わった新球操り12K、高橋光成に続き甲子園V腕連続快投