日本ハム対オリックス 試合を見つめる新庄監督(撮影・黒川智章)

<日本ハム0-10オリックス>◇21日◇エスコンフィールド

日本ハム新庄剛志監督(53)が大量リードを許しても、最後の1プレーまで大事にする、野球人としての真摯(しんし)な姿勢と、ファンへの思いを、細かい指示の中にかいま見せた。

1回2/3 7失点と炎上したドリュー・バーヘイゲン投手(34)の後を任され、2回途中から登板した生田目翼投手(30)が、回跨ぎで3回に登板する直前、指揮官は呼び止めた。

「こういう展開だから(捕手の)田宮くんのサインに首を振らずに、バッターがタイムをかけるぐらいのリズムでポンポンポンポン投げていこうと。その中で、バッターのタイミングを外す投球をしよう」。

2回2死一塁で杉本に2ランを被弾していた生田目だったが、3回は息を吹き返したように8球で3者凡退に抑え「それ(監督に言われたこと)ばかり考えていた。とりあえずストライクゾーン投げて、っていう感じで。気持ちも切り替えられました」と感謝した。

7回1死で打席に入る伏見寅威捕手(35)には「大事に行こう。こういう試合の時に、大事にヒット1本、狙いにいこう」。すると伏見は、2ストライクからオリックス片山の高めのストレートを中前に運び出塁。指揮官はベンチで両手を広げ、喜んでいた。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【日本ハム】大量リード許しても…新庄監督が選手にかけた言葉に隠された思い