【甲子園データ】沖縄県勢の決勝は10年V興南以来15年ぶり4度目 最近の優勝9割が関東か近畿
沖縄尚学が山梨学院を逆転で破り夏の甲子園では初めての決勝進出を決めた。沖縄県勢の決勝進出は2010年に優勝した興南以来15年ぶり4度目。23日の決勝で初優勝を目指し日大三(西東京)と対戦する。
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決勝の顔合わせは日大三と沖縄尚学。高校野球の全国ブロックで見れば関東対九州となった。注目したいのは沖縄尚学が新たな風を吹かせるかどうかだ。最近の甲子園優勝校はほぼ9割が関東か近畿に集中している。
10年に興南(沖縄)が春夏連覇した翌11年の春以降、今年春までの15年27大会で(コロナ禍で中止の20年を除く)、優勝校のブロックは関東と近畿が12校ずつと約89%を占めてきた。残る3校は15年春の北信越(敦賀気比)、19年春の東海(東邦)、22年夏の東北(仙台育英)となっている。北海道、中国、四国、九州はしばらく遠ざかった。このところ関東か近畿しか優勝しない要因として、担当記者に聞くと「地方の好選手が関東や近畿の有力校に集まりやすいのかもしれない」とみる。両ブロックの勢力はまだ続くか、沖縄勢の阻止か。【織田健途】
◆沖縄勢の夏決勝 10年春夏連覇の興南以来、15年ぶり4度目。過去は90、91年に栽弘義監督(故人)の沖縄水産が2年連続準優勝。10年の興南が島袋洋奨投手らの活躍で県勢では初めて夏の大旗を手にした。沖縄尚学はセンバツで99、08年に2度優勝しており、夏の決勝進出は初めて。
◆2年生投手だけで決勝 沖縄尚学の投手陣は、ここまで5試合を末吉、新垣有の2年生コンビだけで乗り切り決勝進出。夏の大会で3年生投手を使わず決勝に進出したチームは、13年の前橋育英(高橋光成、喜多川省吾の2年生2人)以来12年ぶり。
◆東京勢の夏決勝 昨年の関東第一に続き12度目。2年連続は初めて。過去11度のうち7度優勝。8度目のVなら都道府県別で1位の大阪(14度)に次ぎ、2位の神奈川、愛知、和歌山に並ぶ。日大三は春の決勝で1勝3敗と負け越しも、夏は01、11年と2戦2勝で負けがない。