日本ハム対オリックス 5回裏日本ハム2死一塁、右越え2点本塁打を放つレイエス(撮影・黒川智章)

<日本ハム6-5オリックス>◇20日◇エスコンフィールド

日本ハムがチーム本塁打数を12球団最速で「100」の大台に乗せて接戦を制した。

1点を追う4回にフランミル・レイエス外野手(30)が同点24号ソロ。さらに5回にもリーグトップを独走する一時勝ち越しの25号2ランを放って、チーム100本塁打に到達した。6回には100発打線の“圧”で2つの押し出し四球を勝ち取って今季7度目の4連勝。貯金を今季最多「24」とし、3差で追う首位ソフトバンクをぴったり追走した。

   ◇   ◇   ◇

日本ハムの強力「海賊打線」の主砲が軽々と節目を刻んだ。1点を追う4回先頭で打席へ向かったレイエスは「すごくやる気とモチベーションが高く、良いマインドで打席に入りました」。カウント2-1からの4球目。ストライクを取りに来た144キロ直球を逃さなかった。ジャストミートした打球は逆方向ながら“確信歩き”。あり余るパワーで右翼スタンドへ飛び込む同点24号ソロとなった。

初回に水谷の先頭打者本塁打でチーム98本目。そして「何としてでもチームのために仕事をしたい」という思いを込めた背番号99による今季チーム99本目。さらにレイエスは5回も、また右翼へ2打席連発となる一時勝ち越しの25号2ラン。12球団最速のチーム100本塁打目を刻んで「うれしいね」と笑顔の理由は「ホームランは、ほんとにすごく重要な意味を持つものだと思っている」からだ。

新庄監督が就任した22年以降は、これで4年連続でチーム100本塁打超えとなったが今季が最速クリア。これまで最も早かった昨季の130試合目よりも20試合早く110試合目での到達できたのは、本塁打と打点でリーグトップを独走するレイエスが、その1/4を稼いでいるからだ

昨年9月末の本拠地最終戦セレモニーで、新庄監督がファンを巻き込んでマルティネスとともに「どこも行かないで運動」で残留を熱望したのがレイエス。その熱意に応えてチームに残ったレイエスは、今年2月には「去年やり残した仕事を終わらせに来ました」と再来日。そんな熱いコメントを残したマインドは半年が経過しても変わらない。「僕の仕事は攻撃面で活躍すること」と早くも昨季の本塁打数に並んだ。

そんな使命感に燃える男が、どっしりと打線の中心に座るからこそ、6回もじわじわと“圧”をかけて2つの押し出し四球で決勝点をもぎ取った。負けない首位ソフトバンクを捉えるには、勝ち続けるだけ。頼もしい超優良助っ人が、やり残した仕事の総仕上げに入った。【木下大輔】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【日本ハム】12球団最速100本塁打で接戦制す レイエス24&25号「良いマインドで打席に」