ソフトバンク対ロッテ 9回裏ソフトバンク1死一、三塁、牧原大は右前にサヨナラ適時打を放つ(撮影・梅根麻紀)

<ソフトバンク1-0ロッテ>◇17日◇みずほペイペイドーム

ソフトバンクが今季5度目のサヨナラ勝利を挙げた。0-0の9回1死一、三塁から6番牧原大成内野手(32)が一塁線を破るサヨナラタイムリーを放った。前日(16日)はエース有原で星を落としたが、接戦を制し連敗阻止。チームは7月10~12日に3連敗して以来、約1カ月以上も連敗がなく、9カード連続負け越しなし。今季ロッテ戦の勝ち越しも決めた。小久保裕紀監督(53)も「ここまで来たら1戦必勝。悔いのない試合を積み重ねる」と有終ゴールへムチを入れた。

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一塁線を破った打球が大歓声に包まれた。0-0の9回1死一、三塁。打席に入った牧原大はカウント0-2と追い込まれたが、3球目のスライダーを見逃さなかった。「バットに当てれば、(三塁走者の緒方が)かえってきてくれると思った。自分の状態を信じて打席に立った」。一塁ベースを回ると牧原大は右手を突き上げ、中村に抱きかかえられた。打席に入ったときは1死一、二塁。二走の代走・緒方が初球に三塁盗塁を決め、さらに好機拡大。牧原大は「気持ちが楽になった」と快打を振り返った。

今季5度目のサヨナラ勝ち。0行進が続いた緊迫戦も最後は連敗しないホークスが白星をつかみ取った。前日(16日)はエース有原で星を落とした。4回までに7失点(自責は3)。ロッテ打線に11安打を許すなど本拠地連勝記録も「13」でストップ。それでもズルズルと黒星を重ねないところが、今のホークスの強さだ。7月10~12日に3連敗を喫して以来、連敗はない。前カードの西武2戦目に黒星を喫したが、ロッテ初戦にしっかり勝って連敗は阻止した。今季2度目のサヨナラ打を放った牧原大は5回、先頭打者で中前打。続く野村の中飛で果敢に二塁タッチアップを狙ったがアウト。「結果的にアウトになったが、後悔はない」。積極性を失わない姿は最後の最後で殊勲の快音に変えた。

勝ち星はつかなかったが左腕エースのモイネロも7回無失点投球。さらにバトンをつないだ松本裕、杉山の救援陣も安定した力を発揮。小久保監督は「先発は役割を果たしてくれたし、何と言っても後の投手の安心感。今日の勝ちは大きい。ここまで来たら1戦必勝なので悔いのない試合を積み重ねる」と気持ちを高めた。小久保ホークスが有終のゴールへ向け、劇的勝利でさらに勢いに乗る。【佐竹英治】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【ソフトバンク】今季5度目のサヨナラ勝ち 牧原大成「バットに当てれば」三走緒方信じV打