【ソフトバンク】山川穂高「いつも近ちゃん、たまには僕も打ちます」決勝満弾で60年ぶり快記録呼ぶ
<ソフトバンク6-1ロッテ>◇15日◇みずほペイペイドーム
福岡で強か~! パ・リーグ首位のソフトバンクが大阪球場時代の65年以来、60年ぶりに本拠地13連勝を飾った。福岡移転後は初めて。7月5日の西武戦から始まったみずほペイペイドームでの連勝街道が止まらない。1-1の7回2死満塁で4番の山川穂高内野手(33)が決勝の18号満塁本塁打。巨人長嶋茂雄を超える通算8本目のグランドスラムで2位日本ハムに4ゲーム差をつけた。
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タカ党のボルテージが一気に上がった。ため息を歓喜に変えたのは山川の一振りだった。「近ちゃんがアウトになった時は『終わった』と思ったんですけど、なんとかできてよかったです」。同点の7回1死満塁で絶好調の近藤が空振り三振。2死と追い込まれたが、4番が最高の仕事を成し遂げた。
ロッテ広池のスライダーを右中間スタンドに運ぶ18号のグランドスラム。「なんとかできてよかったです。いつも近ちゃんが打ってくれる。たまには僕も打ちますのでよろしくお願いします」。リーグ2位の52打点をあげているが、得点圏打率は2割7厘に沈む。「今季は得点圏で打てていない。打開していくためには攻めていかないと道は切り開いていけないので」。攻めの精神で初球を完璧にとらえた。
これで通算8本目の満塁本塁打。セ・リーグでは巨人長嶋茂雄の7本を超え、パ・リーグではカブレラ、中島裕之、ブーマー、張本勲らそうそうたる強打者を抜いた。山崎裕之、イチロー、伊東勤、ローズらに並び、小久保監督が現役時代にホークスで放った8本にも肩を並べた。「そんなに打ってるんですか? めっちゃ打ってますね」と本人は気づいてなかったが「満塁ホームランは最高の結果になる」とうなずいた。
チームとしても大阪球場時代の65年以来、60年ぶりの本拠地13連勝を飾った。福岡移転後は初。みずほペイペイドームでは1カ月以上も黒星がない。今季は本拠地5連敗からスタートしたが、現在は31勝16敗2分けで勝率6割6分だ。4番の一振りが破竹の連勝記録を呼び込んだ。
2位の日本ハムが敗れ、ゲーム差は再び「4」に開いた。最短での優勝マジック点灯は17日。2戦目以降は有原、モイネロのダブルエースが登板する。本拠地連勝記録はまだ終わらせない。【只松憲】
▼ソフトバンク山川が18号満塁本塁打。山川の満塁本塁打は6月27日ロッテ戦以来、今季2本目。昨季も2本打っており、西武時代からの通算では8本目で、巨人長嶋らの7本を上回った。満塁本塁打の通算最多は西武中村剛也の22本。2位は巨人王貞治の15本。
▼ソフトバンクが本拠地のみずほペイペイドームで7月5日西武戦から13連勝。同球場では05年の12連勝を抜いて最長となり、ソフトバンクが本拠地球場で13連勝は南海時代の65年に大阪球場で記録して以来、60年ぶり。65年は大阪球場で開幕から5月25日まで19連勝、同27日の1敗を挟んで6月1日から7月14日まで15連勝しており、本拠地13連勝以上は球団3度目。