【甲子園】16強逃すも…東海大熊本星翔・野仲監督「背中押された」系列校とのタッグ応援に感謝
<全国高校野球選手権:県岐阜商4-3東海大熊本星翔>◇15日◇2回戦
東海大熊本星翔(熊本)のアルプススタンドに欠けていたピースがそろった。初戦は大雨の影響で吹奏楽部ら応援団が球場に駆けつけることができなかった。系列校の東海大大阪仰星の吹奏楽部やチアリーディング部が助っ人としてスタンドからエールを送った。
同校で教師も務める応援団代表・凌三郎(しのぎ・さぶろう)さん(56)は「前回出場した23年は、別のイベントで吹奏楽部が甲子園に来られず、仰星さんに力をお借りした。生徒たちが『一緒に応援できて楽しかった』と言っていたので今回もお願いした。1回戦を勝ってくれたから、2年越しに一緒に応援できました」と、同校に初の聖地での勝利をもたらし、「東海タッグ」での応援を実現させた選手たちの活躍に目を細めた。
スタンドからの声援を受けて奮起したナインは3回裏に暴投の間に先制。5回に逆転を許したが、粘りを見せて7回に追いついた。しかし、直後に県岐阜商が再び勝ち越し。勝利までは1歩及ばなかった。
凌さんの教え子でもある野仲義高監督(44)は「2校そろっての応援は非常に心強く、背中を押された。頑張ってる生徒たちの姿が少しでも熊本の力になれば」と語った。勝利こそ届けることはできなかったが、逆転されても諦めずに食らいついたナインや、迫力ある「東海サウンド」を奏でた応援団の姿は、熊本の人々に間違いなく勇気を与えたはずだ。