鳥取城北・吉川陽大(2025年8月6日撮影)

<全国高校野球選手権:仙台育英-開星>◇14日◇2回戦◇甲子園

3年ぶりの全国制覇を狙う仙台育英(宮城)は鳥取城北戦で投打がかみ合う盤石の勝利を収めた。

左腕の吉川陽大投手(3年)が12奪三振で完封。直球とスライダーが制球よく決まり、チームを軌道に乗せるエースの投球だった。

打線は初戦は4回に6安打を集中して4得点。全員がボールを引きつけて広角に打ち分けた。背番号16をつけた原亜佑久(3年)が起用に応えて大会1号アーチ。攻め手もスタメンのバリエーションも多い。

有本豪琉、砂涼人の1年生二遊間コンビは落ち着いた甲子園デビュー。砂はスクイズも決めた。1年生では捕手の倉方湊都も途中出場。戦力層は今年も厚い。

対する開星(島根)は8年ぶりの出場で初戦から大熱戦を経験できた。シーソーゲームとなり、宮崎商に9回に2点差を追いつかれ延長へ。10回表を無失点に抑えて裏でサヨナラ勝ちした。持田聖純内野手(3年)は3番打者として2安打を放ち、3番手投手で6回2失点のロングリリーフをこなした。5番を打つ捕手の松本七斗(2年)も3安打と勢いづく。守っても2度の盗塁阻止があった。

開星は過去の甲子園でも何度も印象的な好ゲームを展開してきた。仙台育英が相手でも何かが起こりそうな気配を漂わせる。

◆10年8月11日の仙台育英VS開星 仙台育英は「山陰のジャイアン」と呼ばれた開星の2年生エース白根尚貴(元DeNA)に抑えられ、3-5で迎えた9回も2死走者なし。が、安打と死球、失策で1点を返し、満塁で飛球を中堅手が落球して2者がかえり、逆転した。その裏、2死一、二塁のピンチで左中間の飛球を左翼の三瓶が好捕し、1点差を守り切った。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【甲子園】戦力層の厚い仙台育英は攻守に隙なし 今年も粘れる開星は不気味/第9日見どころ