【ソフトバンク】今宮健太と栗原陵矢が2軍戦でダブル復帰 最短14日マジック点灯チームに追い風
独走態勢に入ったタカに追い風だ。ソフトバンク今宮健太内野手(34)と栗原陵矢内野手(29)が12日、ウエスタン・リーグのくふうハヤテ戦(タマスタ筑後)で実戦復帰した。
ともに脇腹を痛めていた主力がそろって復活。今宮は「2番遊撃」で2打数1安打1打点、栗原は「3番三塁」で2打数無安打だった。最短14日に優勝マジック「32」が点灯するチームに役者が戻ってくる。
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今宮は1軍想定で打席に立っていた。「『1軍でもこうするだろうな』と思って今日は打席に立っていました」。2回2死一塁の第2打席では今宮“らしく”コンパクトなスイングで左前打。実戦復帰とはいえ、1軍と同じつなぎの役割を徹底していた。
6月14日のDeNA戦(みずほペイペイドーム)で左脇腹を負傷し、約2カ月ぶりの実戦となった。スイングの際に患部を痛めたため「バットを振るのが嫌」という状況からスタート。リハビリで徐々に不安を取り除いて復帰につなげた。「無難にやれたと思います。全く問題ない」。1回の遊撃守備では軽快に内野ゴロを処理。5回無死三塁の第3打席では左犠飛を放った。2打数1安打1打点で予定の5イニング出場を終えた。
故障からの再起で喜ばしい反面、焦りもある。1軍では野村、川瀬、ダウンズらが躍動。小久保監督は「彼ら(今宮や栗原)が来たからといって、今いるメンバーがすぐに代わるかといったらそうじゃないチーム状態」と話しており、長年チームを支えてきた主力でも安泰ではない。
今宮も立場を自覚しており「若い選手が結果を残してチームが勝っているのは事実。(1軍で)出したいと思わせられるように」と結果を残して今月中の1軍復帰を目指す。右脇腹を負傷していた栗原も実戦復帰し、2打数無安打1四球で5イニング出場を終えた。「焦らないことはない。自分が出ていない時にポジションがなくなる世界。1年が勝負の世界」と引き締めた。
ともに昨季のリーグ優勝を支えた主力。今季も前カードで2位の日本ハムに3連勝して4ゲーム差。独走態勢に入った。連覇に向けて最短14日にも優勝マジック「32」が点灯する。波に乗るタカにとって今宮と栗原の復帰はチームの活性化を含めても間違いなく追い風だ。役者2人は筑後で日焼けしながら、勝負の終盤戦に向けて牙を研ぐ。【只松憲】