取材に応じるC大阪森島会長

<明治安田J1:C大阪3-1新潟>◇第25節◇11日◇ヨドコウ

C大阪が偉大なるOBに逆転勝利をささげた。クラブの前身ヤンマー一筋でプレーした元日本代表FWの釜本邦茂さんが、前日10日に81歳で死去。チームは新潟に先制されたが、3-1で今季公式戦5試合目の逆転勝ち。黙とうもささげたMF香川真司(36)は大先輩に今後の飛躍を誓った。

   ◇   ◇   ◇

喪章をつけたC大阪の選手は、ルヴァン杯を含めれば今季5試合目の逆転勝ちを収めた。試合前は新潟の選手とともに黙とうをささげ、最高の結果を出した。

「日本サッカー界で代表最多得点(75)を含め、日本を引っ張ってきた人をリスペクトするのは非常に大事。先輩たちがいて僕らがいる。サッカー界全体でご冥福をお祈りしたい」

2点リードで迎えた後半39分から途中出場した香川は、さらに「釜本さんが在籍していたヤンマーに比べたら(C大阪は)物足りないと、僕たちは自覚しないといけない。歴史で名を残すためには、今のままではだめ」と、17年度のルヴァン杯、天皇杯の2冠にとどまる現状を指摘した。

釜本さんはヤンマーで日本リーグ最多の202得点。78年からの監督兼任時代を含め、優勝はリーグ4度、天皇杯は3度。森島寛晃会長(53)も「ヤンマーの黄金期のようにならないといけない」と続けた。

前半2分に先制されたものの、FW中島とMFルーカス・フェルナンデスの連続得点で逆転に成功。C大阪下部組織育ちで、今季5点目の中島は「もっと得点できていたと思う」と満足せず、釜本さんについて「シュートがすごかった。僕もまねしたい」と大先輩をしのんだ。9位につけるC大阪は3試合ぶりの白星を再出発点に、釜本さんがいたヤンマーのように強くなる。【横田和幸】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【C大阪】香川真司の決意「今のままでは」釜本さんにささげる勝利「先輩たちがいて僕らが」