大谷翔平2戦連発41号も…三盗失敗と9回空振り三振にロバーツ監督苦言「起きてはならないこと」
<ドジャース4-5ブルージェイズ>◇10日(日本時間11日)◇ドジャースタジアム
【ロサンゼルス(米カリフォルニア州)10日(日本時間11日)=斎藤庸裕】ドジャース大谷翔平投手(31)が2戦連発でチームを勢いづけながら、痛恨プレーでチームも接戦を落とした。「1番DH」でブルージェイズ戦に先発し、第1打席で41号先頭打者アーチ。フィリーズのカイル・シュワバー外野手(32)と並びリーグ最多タイとした。6回には安打から今季17個目となる二盗に成功も、その後、三盗に失敗。流れが変わり、9回1死満塁の好機では空振り三振を喫した。
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僅差の勝敗を分ける一因となったのは大谷だった。1回の第1打席、左腕ラウアーのカットボールをすくい上げた。カウント1-2と追い込まれ、フルスイングはできない。タイミングを外されながら、食らいついて片手1本のフォロースルーとなった。それでも、状態が良ければ柵越えとなる。右越えに運ぶ2戦連発の41号をマークし、序盤で打線を勢いづけた。
中盤までド軍ペースで試合が進んでいたが、流れが変わったのは6回だった。大谷はこの日2本目の安打となる中前打で出塁。今季17個目の盗塁となる二盗を決め、チャンスを広げた。だが、2死一、二塁から三盗を試み、これが痛恨の失敗。4番フリーマンの打席で、攻撃の勢いが止まってしまった。相手投手が左腕で二塁走者が見えにくく、スタートが切りやすいとはいえ、セオリーでは走らなくていい場面。ロバーツ監督は「彼の判断。いいプレーではなかった」と厳しく断じた。
ここから、流れが変わった。8回に逆転され、すぐに同点としたが、9回に勝ち越された。その裏、1死満塁から大谷が第5打席を迎えると、一打逆転の場面で低めにスライダーを決められ、空振り三振。続くベッツが凡退し、接戦に敗れた。ロバーツ監督は「センター方向への意識で打たないといけなかった。1点を取るべきところで、低めのボールに手を出すのは、起きてはならないことだった」と、苦言を呈した。
8月は全9試合で安打を放ち、状態は確実に上がっている。2回1死二塁、左投手対左打者で、投手有利とされる状況かつ序盤にもかかわらず、申告敬遠を受けた。8回1死二塁の場面でも、2度目の申告敬遠で勝負を避けられた。それだけ、相手バッテリーに脅威を与えている証しだった。一方で、走塁ミスや絶好機での三振は、勝敗の行方を大きく左右することがある。2ゲーム差に詰め寄られた2位パドレスとの首位攻防3連戦が、週末の15日(同16日)から始まる。負けられないライバル対決を前に、課題を残した。